イチゴにつく害虫 黒い虫の正体は?見分け方と駆除・予防策

イチゴの葉やつぼみ、株元のまわりで黒い虫を見つけると、何の虫なのか、病気なのか、すぐに駆除したほうがいいのか迷いますよね。実際、イチゴにつく害虫が黒い場合でも、正体はアブラムシ、ゾウムシ、コバエの仲間、あるいはハダニや病気と見間違えているケースまであり、見分け方を間違えると対策もずれてしまいます。

とくに、葉に黒い点がある、花やつぼみが傷む、土の近くを小さい虫が飛ぶ、果実が食われるといった症状は、原因がひとつとは限りません。駆除を急ぐ前に、まずは黒い害虫の正体と被害の出方を整理することが大切です。

この記事では、イチゴにつく害虫が黒いときに疑うべき代表種、病気との見分け方、家庭菜園で実践しやすい対策と予防まで、私の視点でわかりやすくまとめます。

この記事を読むことで理解できる内容は以下のとおりです。

  • イチゴにつく黒い害虫の正体と見分け方
  • 虫と病気を見誤らないための確認ポイント
  • 家庭菜園で実践しやすい駆除と初期対応
  • 再発を減らす予防とIPMの考え方
目次

イチゴにつく害虫が黒いときの正体

ここでは、イチゴで黒く見えやすい害虫や、害虫と誤認しやすい症状を順番に整理します。葉・花・土際のどこに出るのか、飛ぶのか動かないのか、被害がどこに出るのかを合わせて確認すると、原因の絞り込みがかなりしやすくなります。

黒い虫はアブラムシのことも多い

私がまず疑うのは、有翅型のアブラムシです。イチゴのまわりを小さな黒い虫がふわっと飛ぶ、葉裏に群れている、ベタつきがある、という組み合わせなら可能性は高めです。アブラムシは常に黒いとは限りませんが、黒っぽく見える種類や、密度が上がって翅を持った個体が出てくると、見た目の印象はかなり黒い虫に近づきます。

アブラムシが厄介なのは、単に葉や新芽の汁を吸うだけでは終わらないところです。吸汁された部分は生育が鈍り、新葉が縮れたり、やわらかいつぼみが傷んだりしやすくなります。さらに、余分な糖分を含んだ甘露を出すため、葉や果実の表面がベタベタし、その甘露を足場にしてすす病が広がることがあります。すると、最初は黒い虫を見つけたはずなのに、その後は葉の表面が黒ずんで見え、どこまでが虫の被害でどこからが病気なのか、家庭菜園では判断しにくくなります。

もうひとつ見逃せないのが、アブラムシの増え方です。少数なら放置しても平気に見えますが、条件が合うと短期間で数を増やしやすく、気づいたときには複数の株へ広がっていることも珍しくありません。とくに新芽や葉裏、つぼみの付け根のような柔らかい部位は狙われやすく、表から見ただけでは見逃しやすいです。黒い小虫が飛ぶだけでなく、葉裏の密集、ベタつき、葉の縮れが同時に見えるなら、アブラムシを第一候補として動くのが効率的です。

アブラムシを疑うときの見方

私が確認するときは、まず株全体を見るのではなく、新芽・葉裏・花房の付け根を順番に追います。アブラムシは見える場所にばかりいるとは限らず、風や直射日光を避けられる場所にまとまっていることが多いからです。成虫だけを追うと正体をつかみにくいので、群れを見つける意識が重要です。葉を1枚ずつ裏返して見たとき、つやのある小さな虫が複数固まり、周囲に白っぽい抜け殻やベタつきがあれば、かなり確度は上がります。

見分けるコツは、葉裏・新芽・つぼみの付け根を重点的に見ることです。飛ぶ個体だけ見ていると正体がつかみにくいので、定着しているコロニーを探してください。

アブラムシは黒く見える個体だけが問題なのではなく、見えていない無翅虫がすでに増えていることがあります。飛んでいる虫を1匹見つけた時点で、近くの株まで含めて点検したほうが後手になりにくいです。

つぼみ被害はゾウムシを疑う

イチゴで黒い虫と聞いて、私が次に重視するのがクロケシツブチョッキリ、いわゆるイチゴハナゾウムシ系の被害です。体は小さく黒褐色で、春から初夏にかけてつぼみ周辺で見つかることがあります。見た目は地味で目立ちにくいのですが、被害の性質はかなり深刻です。というのも、この害虫は葉を派手に食い荒らすタイプではなく、収穫に直結するつぼみや花梗を狙うからです。

つぼみの根元が傷んで落ちる、開花前にしおれる、花が途中で止まる、受粉前に花房が弱るといった症状が出ているのに、葉の食害が少ない場合、私はかなり強くゾウムシ類を疑います。実際、見つけにくいからこそ見逃されやすく、気づいたときには「花が咲かない」「実になる前につぼみがなくなる」という形で損失が表面化します。とくに家庭菜園では株数が少ないため、数個のつぼみをやられただけでも収穫量への影響が目立ちやすいです。

また、このタイプの虫は、そこにいるのに見つからないことが珍しくありません。葉色に紛れやすく、株の揺れや刺激で落下して姿を消したように見えるためです。そのため、朝の涼しい時間に株の下へ白い紙や袋を置いてから軽く揺らす、つぼみの付け根を拡大して確認する、落ちたつぼみを割ってみるなど、少し能動的な観察が必要になります。つぼみが落ちているのに葉に大きな穴がなく、花梗に傷があるなら、ゾウムシ類の線を濃く考えてください。

自然落下との違い

つぼみが落ちる原因は、低温、受粉不良、過湿、株疲れなどいくつもあります。ただし、害虫被害では落ち方に特徴が出やすいです。花梗の途中やつぼみの付け根に噛まれたような跡がある、落ちたつぼみがまだ未熟なのに急にしおれている、周辺に複数の同様なつぼみが見つかる、といった場合は虫害を疑ったほうが自然です。逆に、株全体が弱っていて全体的に花が上がらないケースは、管理環境の見直しが優先になることもあります。

つぼみが落ちる原因は害虫だけではありません。ただし、切られたような傷があるなら、自然落下より虫害を優先して疑います。

被害つぼみを株元に放置すると、原因の切り分けが遅れるだけでなく、次のトラブルの見逃しにもつながります。見つけたら回収して、同じ花房のほかのつぼみもまとめて確認してください。

土の近くのコバエはキノコバエ類

株元や培土の表面を小さな黒い虫がふわふわ飛ぶなら、キノコバエ類を候補に入れてください。見た目としては「小さい黒いコバエ」で、イチゴの葉を食べているようには見えないため軽視されがちですが、本当に問題になるのは土の中にいる幼虫です。成虫は主に発生のサインであり、被害の中心は根まわりにあります。幼虫は湿った有機質の多い場所で増えやすく、条件がそろうと細根や根元近くのやわらかい組織を傷めることがあります。

このタイプは、室内や雨よけ下、育苗トレー、プランター栽培など、土が乾きにくい環境で出やすいです。表土がいつも湿っている、未熟な有機物が多い、鉢皿に水が残る、風通しが弱い、土の表面に藻やコケが出ている、といった条件が重なると、発生しやすい傾向があります。見た目には葉の害が少なくても、根の傷みが進むと水の吸い上げが鈍り、株がなんとなく弱る、成長が止まる、下葉がだらっとする、といった遠回しな症状で現れることがあります。

私が現場でよく見るのは、飛んでいる成虫ばかりをスプレーで追いかけ、根本原因である土の状態がそのまま残って再発するケースです。キノコバエ類は発生源対策が中心で、乾湿のメリハリ、表土管理、風通しの確保、不要な有機残渣の除去、黄色粘着トラップの併用が効いてきます。成虫の数が減っても、土の中に幼虫が残っていれば再び出てくるため、上だけ見ても不十分です。

キノコバエ類が出やすい環境

育苗期や定植直後に出やすいのは、株がまだ小さく、土の面積に対して葉の蒸散量が少ないからです。つまり、土が乾きにくくなります。そこへ有機物が多い培養土や肥料のやりすぎが重なると、幼虫の餌場になりやすくなります。表面だけを乾かしても、内部が常に湿っていれば解決しにくいため、水やりの回数や量、置き場所の風の流れまで見直すことが重要です。

土際を飛ぶ黒い小虫がいるのに、葉に直接の食害が少ないなら、土の中に原因があると考えると整理しやすくなります。飛んでいる虫より、土の状態を優先して見直してください。

確認項目悪化しやすい状態見直しの方向
表土の湿り常にしっとりしている乾湿のメリハリをつける
受け皿の水長時間残っているたまった水を捨てる
有機物の量表面に肥料や残渣が多い過剰分を除去する
風通し鉢や株が密集している間隔を空けて乾きやすくする

土まわりの小さい虫対策の考え方は、観葉植物の土で虫が出るケースとも共通点があります。土の過湿や表層管理の見直しは、観葉植物の土で小さい虫が出る原因と対策でも応用しやすい考え方です。

葉の異変はハダニや病気も要注意

イチゴの葉に黒い点や異変が見えても、必ずしも黒い害虫そのものとは限りません。ここで焦って「黒い虫だ」と決めつけてしまうと、対策が大きく外れることがあります。代表例がハダニと病気です。ハダニは体が非常に小さく、肉眼では点にしか見えないことがあり、最初に気づくのは虫本体ではなく、葉の白いかすれや細い糸のほうだったりします。乾燥気味の環境で出やすく、葉裏に集中しやすいのが特徴です。

ハダニ被害の怖いところは、黒い点が見えるからといって全部が虫に見えるわけではない点です。葉の表面には吸汁による白っぽい斑点が先に出て、よく見ると葉裏に微細な粒が動いている、という見え方をすることも多いです。しかも、葉裏に細い糸を張るため、ほこりや枯れかけた組織まで絡み、全体として黒ずんで見えることがあります。こうなると「黒い汚れ」「黒い点」「白いかすれ」が一体化して見え、初見では混乱しやすいです。

一方、炭疽病や灰色かび病などの病気では、病斑やカビが黒っぽく見えて、虫と勘違いされることがあります。葉に固定された黒斑なのか、動く虫なのか、周囲に糸やベタつきがあるのかで見方が変わります。病気ならその場に張り付いたような黒ずみや腐敗、しおれの進行、湿度との関係が見えてくることが多く、殺虫剤を使っても改善しません。葉の黒い点々、白い斑点、細い糸が同時にあるなら、ハダニの線を強く疑ってください。

葉の異変を見たときの順番

私が迷ったときは、まず葉の表と裏を別々に確認します。表で白化や黄化の広がりを見る、裏で動く粒の有無を確認する、次に周辺の葉や葉柄、株元まで含めて症状の連続性を見る、という順番です。病気なら周囲へじわっと広がる感じが出やすく、ハダニなら葉裏を中心に点状の変化が積み重なります。ここを切り分けるだけで、対策の方向はかなり明確になります。

ハダニの見分け方は、黒い点の正体を追う場面で役立つので、必要であればハダニの黒い点々の見分け方と対策も合わせて確認すると整理しやすいです。

私が迷ったときによく使うのは、白い紙を葉の下に当てて軽く叩く方法です。落ちた粒が動けばハダニの可能性が高まります。動かなければ病斑や汚れのこともあります。

黒い点があるからといって、すぐに虫用スプレーへ進むのは危険です。ハダニや病気は対処法が違うため、正体を見極めないまま薬剤を重ねると、株を弱らせるだけで終わることがあります。

黒い害虫か病気かの見分け方

見分けで大事なのは、動くかどうかどこに集まるか被害の出方が連続しているかの3点です。アブラムシなら新芽や葉裏に群れやすく、ゾウムシならつぼみ周辺、キノコバエ類なら土の近く、ハダニなら葉裏と乾燥環境が手がかりになります。

一方、病気はその場に固定された斑点や腐敗が中心で、周囲の組織の色の変化が目立ちやすいです。黒いものが動かない、雨のあとに広がる、株元からしおれが出る、果実や葉にカビ状のものがある場合は、殺虫よりも病気対策が優先です。

私がよく意識するのは、症状を「虫の存在」と「植物の反応」に分けて考えることです。虫の存在とは、動く、群れる、飛ぶ、落ちる、糸を張るといったサインです。植物の反応とは、葉が縮れる、白くかすれる、黒くすすける、つぼみが落ちる、しおれる、腐るといった変化です。この2つを一緒に見れば、かなり正確に絞れます。たとえば、葉が黒いだけで動くものが見えないなら病気や汚れの可能性があり、逆に小さな虫が見えるのに症状が土際だけなら根まわりのトラブルを優先できます。

また、発生したタイミングも重要です。乾燥が続いたあとならハダニ、多湿が続いたあとなら病気やキノコバエ類、春のつぼみ時期ならゾウムシ、株が柔らかく新芽が伸びる時期ならアブラムシというように、環境との関係を見ると見分けやすくなります。見た目だけで判断しにくいときほど、発生場所、季節、水分状態をセットで考えると外しにくいです。

症状疑う対象確認ポイント
葉裏に群れる黒い小虫アブラムシベタつき、甘露、すす病
つぼみが落ちるゾウムシ類花梗の傷、つぼみ周辺
土際を飛ぶ黒い小虫キノコバエ類過湿、表土、幼虫被害
葉の白いかすれと黒い点ハダニ葉裏、細い糸、乾燥
黒斑や腐敗が広がる病気動かない、カビ、しおれ

迷ったときの確認手順

私なら、まず1株だけで判断せず、症状のある株と症状の軽い株を見比べます。次に、葉裏・つぼみ・土際を順に見て、虫のいる場所を特定します。最後に、水やり直後に悪化するのか、乾燥時に強まるのかを振り返ります。この3段階でかなり整理できます。見分けが曖昧なまま薬剤を増やすと、効かないうえに株を弱らせることもあるので注意が必要です。

虫か病気か迷ったら、まず動くかどうかを確認してください。次に、葉裏・つぼみ・土際のどこに集中しているかを見ると、原因の方向が見えやすくなります。

イチゴにつく害虫が黒いときの対策

正体の見当がついたら、次は対処です。私が重視しているのは、今いる虫を減らすことと、同じ条件を繰り返さないことをセットで考えるやり方です。単発の駆除だけで終わらせず、発生源、環境、再発予防まで組み合わせると失敗しにくくなります。

黒い害虫の駆除は初期対応が重要

黒い害虫を見つけた直後は、まず被害部位を絞って初期密度を下げます。アブラムシなら葉裏や新芽を重点的に洗い流す、ゾウムシ類なら見つけ取りと落下したつぼみの回収、キノコバエ類なら黄色粘着トラップと表土管理、ハダニなら葉裏への散水と被害葉の整理が基本です。ここで大切なのは、いきなり全部を完璧にしようとせず、被害の中心を押さえることです。

家庭菜園では、最初から強い方法に寄せすぎるより、観察しながら一段ずつ強めるほうが失敗が少ないと私は考えています。数株だけなら物理的な除去で間に合う場面も多く、初期なら十分巻き返せます。たとえばアブラムシなら、水で洗い流したあとに葉裏を再確認し、残った群れだけを重点的に処理するほうが効率的です。ゾウムシ類なら、被害つぼみをそのままにせず回収するだけでも次の被害確認がしやすくなります。キノコバエ類は飛んでいる成虫より土の状態を優先し、表面の乾き具合や鉢皿の水を見直すのが先です。

また、初期対応では「どこまで広がっているか」の確認も欠かせません。1株で見つけた場合でも、隣接株の葉裏、花房、土際を見て、発生が局所か全体かを把握しておくと、その後の対策の強さを決めやすくなります。局所なら切り戻しや手取りで足りることがありますが、複数株に広がっているなら、早めに園芸用資材や防除計画を組み込んだほうが結果的に株への負担が少ないです。

初動でやっておきたいこと

私が初動でやることは、症状のある部位の撮影、被害葉や落下つぼみの回収、周辺株の確認、土の乾き具合の記録の4つです。写真を残しておくと、数日後に増えたのか減ったのか比較しやすくなりますし、似た症状でも別の原因だったときに振り返りやすいです。家庭菜園では記録を面倒に感じがちですが、再発防止の精度は確実に上がります。

初期対応の優先順位は、見つける、隔離する、減らす、再点検する、です。広がる前の48時間が勝負になることもあります。

害虫候補初動で優先したいこと避けたいこと
アブラムシ葉裏の群れを減らす表面だけ見て終える
ゾウムシ類つぼみと花梗の確認、見つけ取り落ちたつぼみを放置する
キノコバエ類土の過湿対策、粘着トラップ成虫だけを追い続ける
ハダニ葉裏の確認、被害葉整理乾燥環境を放置する

ただし、被害が広く、株数が多く、つぼみや果実への影響が大きい場合は、園芸用資材や適用のある薬剤を視野に入れたほうが現実的です。物理対策だけで引っ張りすぎると、回復より被害拡大のほうが早いこともあります。

農薬を使うなら適用確認が必須

薬剤を使う場合は、効きそうだからという理由だけで選ばず、イチゴに適用があるか、対象がアブラムシなのかハダニなのか病気なのかを必ず分けて考えてください。アブラムシ向け、ハダニ向け、病気向けでは選ぶべき資材が異なります。見た目が似ていても、黒い点の正体が虫なのか病気なのかで、使うべきものはまったく変わります。

また、同じ系統を続けて使うと効きにくくなることがあるため、成分や作用性の偏りにも注意が必要です。とくにハダニは抵抗性が問題になりやすく、効かないから回数を増やす、という流れは避けたいところです。家庭菜園向けのスプレー剤は使いやすい反面、対象外の症状に使ってしまうと、効かないだけでなく散布の手間だけが増えます。定植時の粒剤や土壌処理型が向く場面もありますが、それもあくまでラベルに従うのが前提です。

私は薬剤を使う前に、最低でも「適用作物」「適用病害虫」「使用時期」「使用回数」「収穫前日数」を確認します。これを飛ばすと、効かない、使いすぎる、収穫の判断に迷う、という三重の失敗につながりやすいからです。農林水産省でも、農薬のラベルに記載された使用方法や注意事項を守ることが重要だと案内しています。確認の考え方としては、農林水産省「これから始めるGAP」内の農薬ラベル確認の説明が参考になります。

薬剤選びで外しやすいポイント

外しやすいのは、黒い虫が見えたから全部「害虫用」で済ませようとすることです。実際には、病気には殺菌剤、ハダニには殺ダニ剤が必要になることがあり、同じ「虫っぽく見える症状」でも必要な資材が違います。また、受粉昆虫を利用している栽培環境では、薬剤の影響をより慎重に考える必要があります。家庭菜園でも屋内外の生きものへの影響をゼロとは言い切れないため、散布のタイミングや風向き、周囲への飛散には気を配るべきです。

農薬の使用条件は製品ごとに異なります。正確な情報は公式サイトや製品ラベルをご確認ください。 判断に迷う場合は、園芸店や普及指導機関など専門家にご相談ください。

数値や使用回数は一般的な目安では判断しないことが大切です。同じ作物向けに見えても、登録内容が異なる場合があります。最終的な判断はラベル表示を基準にしてください。

無農薬でできる予防と環境改善

無農薬で進めたい場合でも、やるべきことははっきりしています。私がまず手を入れるのは、風通し、過湿、株元の清潔さ、周辺雑草です。葉が混みすぎている、古葉がたまっている、実が土に触れやすい、周辺に雑草が多い、こうした条件は害虫にも病気にも有利です。逆に言えば、薬を使わなくても環境を整えるだけで被害の出方はかなり変わります。

マルチングや敷き材で泥はねを減らす、防虫ネットで飛来を抑える、つぼみや落ち葉をこまめに回収するだけでも、発生の質が変わります。とくに黒い小虫が外から飛び込むタイプでは、侵入防止の効果が大きいです。アブラムシのように飛んで入る虫は、いったん定着してからの対応より、侵入を減らすほうが楽です。

キノコバエ類のように土が発生源になるものは、表土を乾きやすくするだけでも違いが出ます。ハダニは乾燥を好みますが、だからといって常に多湿にすればよいわけではなく、風の流れをつくりながら葉裏の確認頻度を上げることが現実的です。

コンパニオンプランツについても、私は補助策としては有効だと見ています。ニンニクやネギ類のように匂いの強い植物を近くに置く工夫は、環境づくりの一部として取り入れやすい方法です。ただし、これだけで完全防除を期待するのではなく、観察と物理対策を土台にして補助的に使う発想が現実的です。栽培スペースが限られるプランターなら、まずは過密を避けることのほうが優先度は高いと私は考えています。

無農薬で押さえたい習慣

予防は特別な技術より、日々の小さな管理で差が出ます。たとえば、水やりは朝に寄せて葉や表土が夜まで湿り続けないようにする、枯れた花や傷んだ果実を見つけたらその日のうちに除去する、株間を詰めすぎない、周辺の雑草を放置しない、といった基本が効いてきます。無農薬で成功している人ほど、薬を使わない代わりに観察回数を増やしています。つまり、虫を消すのではなく、増えにくい条件を維持しているのです。

無農薬栽培で重要なのは完封ではなく抑え込みです。少数発生の段階で気づいて、物理対策と環境改善で増殖を止める意識が大切です。

防虫ネットやマルチは、害虫対策と病気予防の両面に効くことがあります。飛来抑制と泥はね防止を同時に狙えるため、家庭菜園でも取り入れやすい方法です。

再発防止は土と葉の管理で決まる

再発を減らすには、黒い害虫が増えやすい環境をつくらないことが重要です。アブラムシは新芽の過密、キノコバエ類は過湿な土、ハダニは乾きすぎた葉面、病気は多湿と泥はねが引き金になりやすいので、同じイチゴでも管理の焦点が変わります。つまり、再発防止は「何の虫だったか」で微調整しつつ、基本は土と葉の状態を整えることに集約されます。

私は、土は乾湿のメリハリをつけ、葉は詰まらせすぎず、株元は常に清潔に保つことを基本にしています。受け皿に水をためない、表土をいつも湿らせない、枯れた花や傷んだ果実を放置しない、この積み重ねが再発率を下げます。葉が込み合うと風が抜けず、虫も病気も見つけにくくなるため、古葉整理は見た目のためではなく、観察性を上げる意味でも大切です。株元が見えるだけで、土際の虫や腐敗の発見は早くなります。

また、再発防止では「前回どこで始まったか」を覚えておくことも役立ちます。葉裏から始まったのか、つぼみ周辺なのか、土際だったのかで、次回の見回りポイントが変わるからです。虫の発生は毎回ランダムに見えても、管理環境が同じなら、起点は似た場所になりやすいです。だからこそ、対策後の一週間ほどは同じ部位を重点的に見直すと効率が上がります。

また、ナメクジが出るような湿った環境では果実被害も重なりやすいです。果実の食害や湿気の多い場所の管理に不安がある場合は、ナメクジが集まりやすい環境と対策の考え方も参考になります。イチゴでは果実の近くに潜むことがあるため、夜間の見回りも有効です。

再発を減らすチェック項目

管理項目再発しやすい状態見直しの目安
葉の混み具合葉裏が見えないほど密集古葉整理で風通し確保
土の湿り常に湿っている乾湿のメリハリをつける
株元の清潔さ落花・傷果・古葉が残るこまめに除去する
周辺環境雑草や鉢の密集が多い虫の隠れ場所を減らす

再発防止は一度の駆除より日々の管理差が大きいです。薬剤や資材を増やす前に、土・葉・株元の状態を整えると失敗しにくくなります。

イチゴにつく害虫が黒いときのまとめ

イチゴにつく害虫が黒いと感じたときは、まずアブラムシ、ゾウムシ、キノコバエ類、ハダニ、そして病気の見間違いを順に疑うのが近道です。飛ぶのか、葉裏に群れるのか、つぼみを傷めるのか、土際に出るのかで、見分けの精度はかなり上がります。見た目が黒いという共通点だけでまとめず、発生場所と被害症状を合わせて考えることが、もっとも遠回りを防ぎます。

私の考えでは、いちばん大切なのは、黒い虫を見た瞬間に薬だけへ走らず、場所・動き・症状の組み合わせで正体を絞ることです。そのうえで、初期駆除、環境改善、必要に応じた資材の利用を組み合わせれば、家庭菜園でも十分立て直せます。黒い虫が見えたという事実よりも、「どこにいたか」「何を傷めているか」「いつ増えたか」のほうが、対策には役立ちます。

また、被害が軽いうちに動くことも重要です。アブラムシの群れがまだ小さい、つぼみ被害が数個で止まっている、土際の小虫が少数飛び始めた段階なら、管理の見直しだけで抑えられることもあります。逆に、様子見を長く続けると、同じ労力でも立て直しが難しくなります。だからこそ、黒い害虫を見つけたら、まず葉裏、つぼみ、土際の3か所を確認し、被害の種類をはっきりさせることが出発点になります。

迷ったときの結論は、葉裏を見る、つぼみを確認する、土際を観察する、黒い点が動くか確かめる、この4点です。ここが合えば対策はぶれにくくなります。

薬剤の適用、使用時期、使用回数、収穫前日数などは製品ごとに異なります。数値や効果はあくまで一般的な目安と考えてください。 病気か虫害か判別しづらい場合や、被害が広がっている場合は、最終的な判断を専門家にご相談ください。

黒い虫という曖昧な入り口からでも、観察ポイントさえ押さえれば、正体はかなり絞れます。見分けて、初動で減らして、環境を整えて再発を防ぐ。この流れで考えれば、イチゴの黒い害虫対策はぐっと進めやすくなります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

名前(愛称): クジョー博士
本名(設定): 九条 まどか(くじょう まどか)

年齢: 永遠の39歳(※本人談)
職業: 害虫・害獣・害鳥対策の専門家/駆除研究所所長
肩書き:「退治の伝道師」

出身地:日本のどこかの山あい(虫と共に育つ)

経歴:昆虫学・動物生態学を学び、野外調査に20年以上従事
世界中の害虫・害獣の被害と対策法を研究
現在は「虫退治、はじめました。」の管理人として情報発信中

性格:知識豊富で冷静沈着
でもちょっと天然ボケな一面もあり、読者のコメントにめっちゃ喜ぶ
虫にも情がわくタイプだけど、必要な時はビシッと退治

口ぐせ:「彼らにも彼らの事情があるけど、こっちの生活も大事よね」
「退治は愛、でも徹底」

趣味:虫めがね集め

風呂上がりの虫チェック(職業病)

愛用グッズ:特注のマルチ退治ベルト(スプレー、忌避剤、ペンライト内蔵)

ペットのヤモリ「ヤモ太」

目次