アシナガバチが庭に来るのを防ぐ!木酢液やトラップ活用の秘策

最近、庭先でハチの姿をよく見かけませんか。特にアシナガバチが庭に来るようになると、刺される不安だけでなく、洗濯物に紛れ込んだり家族が外に出るのを躊躇したりと、日常生活に支障をきたしてしまいます。なぜ毎日決まったように現れるのか、1匹だけ飛んでいるのは巣作りのサインなのか、その理由は一つではありません。

この記事では、ハチが好む環境的要因から今すぐ試せる効果的な対策まで、皆さんの不安を解消するために私の経験と知識をすべて詰め込みました。ハチの行動を正しく理解し、安全な庭を取り戻しましょう。

この記事を読むことで理解できる内容は以下のとおりです。

  • アシナガバチが庭を好む意外な誘引物質と環境利便性の解明
  • 1匹だけ飛来するハチの行動パターンから営巣段階を読み解く方法
  • 木酢液や手作りトラップを用いた、科学的根拠に基づく予防戦略
  • 万が一刺された際の医学的応急処置とアナフィラキシーへの対応
目次

なぜアシナガバチが庭に来るのか?誘引要因と生態

ハチがあなたの庭を頻繁に訪れるのには、生物学的に明確な理由が存在します。彼らの生存本能を刺激する「何か」が庭にあるのです。ここでは、食料資源の誤認や営巣に適した構造的特徴など、ハチを惹きつける要因を深掘りします。

柔軟剤の匂いが原因?食料資源と誤認するメカニズム

アシナガバチが庭に来る際、最も意外かつ強力な誘引源となっているのが、洗濯物から漂う柔軟剤の香りです。ハチの成虫は、自らのエネルギー源として花の蜜や樹液を主食としていますが、彼らの嗅覚システムは非常に高度でありながら、特定の人工芳香物質に強く反応してしまう性質があります。

「花の香り」と酷似した人工芳香成分の罠

現代の柔軟剤や芳香剤に使用されている香料には、ハチが天然の花の蜜と認識する「エステル系」の化合物が含まれていることが多々あります。人間にとっては心地よいフローラル系の香りが、ハチにとっては「ここには栄養豊富な蜜が大量にある」という強力な誘引信号として機能してしまいます。特に、日光に照らされて洗濯物の温度が上がると香りの分子が広がりやすくなり、遠方にいるハチまで引き寄せてしまうのです。

洗濯物の周辺にだけハチが集まる理由

「庭全体ではなく、なぜか洗濯物の周りだけアシナガバチが庭に来る」という現象は、この嗅覚の誤認によるものです。ハチは香りの源を探して洗濯物の隙間に入り込み、そこで取り込み作業を行う人間と不意に遭遇することで、防衛本能から刺傷事件に発展するケースが後を絶ちません。ハチの飛来が目立つ時期は、無香料の柔軟剤に切り替えるか、部屋干しを検討することが、最も手軽で効果的な防除の第一歩となります。

ハチの嗅覚感度と探索行動の関係

ハチは触角にある数千もの感覚器を使い、微細な匂いの変化をキャッチします。一度「ここは良い餌場だ」と認識されると、ハチは学習能力を発揮して毎日同じルートを通って庭に現れるようになります。この負の連鎖を断ち切るためには、誘引源を絶つことが不可欠です。芳香剤以外にも、庭に置かれた飲みかけのジュースの缶や、甘い香りのする果樹なども、彼らを呼び寄せる要因となります。清掃を徹底し、ハチにとっての「メリット」を排除しましょう。

軒下やベランダなど営巣に適した家屋の構造

アシナガバチの女王蜂にとって、現代の住宅は自然界の樹木以上に理想的な「育児室」を提供しています。彼らが営巣場所を選定する基準は、単なる偶然ではなく、コロニーの存続を賭けた極めて厳格なものです。

営巣地選びの3大基準:乾燥・死角・適湿

ハチが巣を作る場所を選ぶ際、最も重視するのは「雨風を完全に凌げるかどうか」です。アシナガバチの巣は、ハチ自身が樹皮を噛み砕いて唾液と混ぜ合わせて作る「紙(パルプ)」のような素材でできています。このため、水濡れに非常に弱く、強い雨にさらされると巣が壊れて幼虫が死んでしまいます。家屋の軒下やベランダの裏側は、この「乾燥」という条件を完璧に満たすのです。

家屋の中で最も狙われやすい特定スポット

  • 軒下・屋根の隙間:最も一般的で、外敵(鳥など)からも発見されにくい高所。
  • ベランダの裏側・手すり下:人間が近くを通るため、振動でハチが興奮しやすい危険な場所。
  • エアコンの室外機内部:ファンが回っていない時期に、閉鎖空間として好まれる盲点。
  • 雨樋の下:適度な湿り気がありつつ、直接の流水は避けられる構造的な死角。

都市部でハチが家屋を好む生態学的理由

自然界では、天敵であるカラスや他の大型昆虫から巣を守るのが困難です。しかし、人間の住居周辺は天敵が寄り付きにくく、さらに夜間の外灯などが虫(ハチの幼虫の餌)を引き寄せるため、ハチにとってこれほど効率的な繁殖場所はありません。特に、直射日光が当たりすぎない北側や東側の壁面は、巣の温度が上がりすぎないため、営巣の特等席として選ばれる傾向があります。

1匹だけ飛来する偵察行動と営巣段階の推測プロセス

庭でアシナガバチを1匹だけ見かけた際、それを「迷い込んだだけ」と楽観視するのは危険です。その1匹こそが、これから数ヶ月にわたってあなたの庭を占拠するコロニーの始祖である女王蜂かもしれないからです。

偵察蜂を見極める「飛行パターン」の法則

1匹で飛んでいるハチの動きを注意深く観察してください。直線的に力強く飛び去っていくのであれば、それは単なる通過や餌探しの最中かもしれません。しかし、壁や軒下をなめるように低速で、何度も旋回しながらホバリング(空中停止)を繰り返している場合、それは「営巣場所の偵察」です。女王蜂は巣を固定するための強度や、周辺の安全性を一匹で吟味しているのです。

特定の場所を何度も往復する行動の危険性

偵察段階を経て、女王蜂がある場所に目星を付けると、今度はその場所の飛行ルートを記憶するために何度も往復します。この段階で対策を打つことができれば、殺虫剤を使わずに追い払うことが可能です。ハチが特定の隙間や軒下に執着し始めたら、そこが「候補地」に選ばれたサイン。この時点で忌避剤(木酢液など)を設置することで、ハチに「ここは住みにくい」と判断させ、別の場所へ誘導することができます。

木くず運搬は建築開始の決定的な証拠

もしハチが口に何か(白っぽい、あるいは茶色の小さな塊)を咥えて飛んでいるのを見つけたら、それはすでに巣作りが始まっている証拠です。それは餌ではなく、巣の材料となる「木くず(パルプ)」です。この段階では、まだ部屋の数は少なく、女王蜂が一人で作業をしています。働き蜂が羽化する前であれば、安全に駆除できる可能性が高いですが、迷わず対処すべき「最終警告」のフェーズと言えます。

過去の営巣実績が翌年の飛来確率を高める理由

「毎年決まった場所に巣を作られる」という悩みは、多くの家庭で共通しています。これは、ハチが高度な空間認識能力と、特定の場所に対する生態学的な評価を「継承」しているためです。

生存に適した場所としての「証明」と「記憶」

一度巣が作られ、秋まで無事にコロニーが存続した場所は、生物学的に見て「雨風に強く、天敵が少なく、餌も豊富な最高の環境」であることが証明されたことになります。前年にそこで羽化した新女王蜂は、自分の故郷であるその場所の環境条件を記憶しており、翌春、越冬から目覚めた際に、似た条件の場所を真っ先に探し求めます。結果として、同じ庭、あるいは全く同じ軒下に再びアシナガバチが庭に来るという現象が起こるのです。

残されたフェロモンが新たな女王を呼び寄せる

ハチの巣が撤去された後も、巣を固定していた「根元(接着部位)」には、微量のフェロモンや有機成分が残っている可能性があります。別の女王蜂が営巣地を探している際、この匂いの痕跡を察知すると、「ここは過去に巣が栄えた実績がある安全な場所だ」と判断するトリガーになります。冬の間に古い巣を完全に除去し、跡地を洗剤やアルコールで清掃しておくことが、翌年の再発を防ぐ鍵となります。

冬季の徹底清掃が翌年の予防になる理由

アシナガバチのライフサイクルでは、冬の間は女王蜂のみがどこか(枯れ木の中や家屋の隙間)で越冬し、働き蜂は全滅します。しかし、前年の巣がそのまま残っていると、それが「物件情報」のように機能してしまいます。12月から2月の間に庭を点検し、空になった古い巣を見つけたら必ず撤去しましょう。この時期ならハチはいないため安全です。早めの対策が、春の偵察蜂の飛来を未然に防ぐことにつながります。

セグロアシナガバチなど種類ごとの営巣場所の傾向

一口にアシナガバチと言っても、日本でよく見られる種にはそれぞれ異なる性格と営巣の好みがあります。相手を知ることで、どこを重点的に警戒すべきかが明確になります。

種類主な営巣場所の傾向特有のリスクと性格
セグロアシナガバチ軒下、庭木の枝、エアコン室外機内最大種で都市部にも多い。人工物に執着し、巣が巨大化しやすい。
キアシナガバチ軒下、換気扇フード、高所の壁アシナガバチの中で最も攻撃性が高い。黄色が鮮やかで、威嚇行動が激しい。
フタモンアシナガバチ草むら、低い生垣、プランターの裏小型だが、足元に巣を作るため気づかずに踏んだり触れたりする事故が多い。

住宅地で最も一般的なセグロアシナガバチの特性

体長20〜26mmと大きく、背中が黒いのが特徴です。人間の生活圏に最も適応しており、どんな狭い隙間でも利用します。特に、普段目に触れない室外機の内部や、物置の裏などに巣を作ることが多いため、夏になってから「いつの間にか大きな巣ができていた」という事態になりやすい種です。

攻撃性と室内侵入リスクが高いキアシナガバチ

非常に鮮やかな黄色をしており、遠目からも目立ちます。セグロよりも神経質で、巣に近づくだけで激しく威嚇してきます。換気口の周辺に営巣した場合、そこから家の中にハチが迷い込んでくるリスクも高く、早急な対処が求められる種類です。

足元の危険!フタモンアシナガバチの草むら営巣

他の種と異なり、地面に近い低い場所に好んで巣を作ります。庭の雑草の中や、低い生垣の中に隠れるように営巣するため、「草むしりをしていたら突然刺された」という被害の多くは、このフタモンアシナガバチによるものです。庭の管理が行き届いていない場所に潜んでいることが多いため、定期的な除草が最大の予防策となります。

スズメバチを呼び寄せる二次被害のリスクと見分け方

「アシナガバチはおとなしいから放置しても大丈夫」と考えているなら、それは大きな間違いです。アシナガバチの存在は、より凶暴で危険なスズメバチを庭に呼び寄せる「招待状」になってしまうからです。

「餌場」として学習されるアシナガバチの巣

自然界の食物連鎖において、スズメバチはアシナガバチの上位捕食者です。スズメバチにとって、アシナガバチの幼虫や蛹は、自らの幼虫に与えるための「非常に栄養価の高い肉団子の材料」でしかありません。もしあなたの庭にアシナガバチの巣があれば、それはスズメバチにとって「無料で食べ放題のレストラン」があるのと同じです。一度餌場として学習されると、スズメバチは頻繁にあなたの庭をパトロールするようになります。

庭にスズメバチの巨大な巣ができる最悪のシナリオ

さらに恐ろしいのは、餌場の近くに自分たちの拠点を構えようとする習性です。アシナガバチの巣があることで、「ここは獲物が豊富で子育てに適している」と判断したスズメバチが、そのすぐ近くの屋根裏や庭木に営巣を始めてしまうことがあります。こうなると、庭の危険度は一気に跳ね上がり、駆除費用も数倍に膨れ上がります。アシナガバチを早期に駆除することは、最強の害虫であるスズメバチを寄せ付けないための「水際対策」でもあるのです。

見た目と飛び方で瞬時に判別する方法

ハチの種類の見分け方ポイント
アシナガバチ:全体的に細身。飛行時に長い後ろ脚をだらりと下げて、フラフラと頼りなく飛ぶ。
スズメバチ:腹部が太くがっしりしている。脚を身体に密着させ、プロペラ機のような「ブーン」という重低音を響かせて直線的に高速で飛ぶ。

もし庭で見かけたハチがどちらか判断に迷う場合は、決して近づかず、まずは安全な室内から飛び方を観察してください。シルエットの違いを知るだけでも、パニックを防ぐ一助となります。

アシナガバチが庭に来るのを防ぐ効果的な対策と駆除

ハチの被害を最小限に抑えるには、「寄せ付けない予防」と「早期の安全な駆除」の二段構えが必要です。ここでは、私が実地で推奨している、家庭でも実践可能な総合的な防除戦略を具体的に解説します。

木酢液やハッカ油を活用した嗅覚的な忌避対策

ハチの優れた嗅覚を逆手に取り、彼らが本能的に嫌がる匂いでバリアを張る方法は、非常に安全かつ効果的です。特に化学薬品を極力使いたくない家庭にとって、天然由来の忌避剤は強力な味方となります。

木酢液の「焦げ臭い匂い」が火災を連想させる

木酢液(もくさくえき)は、木炭を作る際に出る煙を液体にしたものです。その特有の強い燻製のような匂いは、ハチをはじめとする多くの野生生物にとって「山火事(生命の危機)」を連想させる警告臭として機能します。アシナガバチは、この匂いが漂っている場所を「本能的に避けるべき危険地帯」と認識し、営巣を断念します。設置する際は、原液を小さな容器に入れ、スポンジや布を浸して香りを強く立たせるのがコツです。

紫外線を避ける!忌避効果を長持ちさせる設置術

木酢液の有機成分は紫外線に弱く、直射日光にさらされると数日で分解されて効果が半減してしまいます。長持ちさせる秘訣は、軒下やベランダの陰など、直射日光が当たらない「日陰の、かつ風通しの良い場所」に設置することです。これにより、有効成分がゆっくりと揮発し、1〜2週間程度はハチを遠ざける効果を持続させることができます。また、雨がかかると薄まってしまうため、屋根のある場所に吊るす工夫も必要です。

ペットがいる環境でも安心なハッカ油の活用法

木酢液の匂いが強すぎて人間側も辛い、あるいはペットへの影響が心配な場合は、ハッカ油が有効な代替案になります。ハッカに含まれるメントール成分は、昆虫の神経系を刺激し、高い忌避効果を発揮します。スプレー容器に水と少量のハッカ油、無水エタノールを混ぜて「ハッカ油スプレー」を作り、ハチが来そうな場所に定期的に噴霧しましょう。

ただし、ハッカ油は揮発が非常に早いため、効果を維持するにはこまめな散布(2〜3日に一度)が求められます。設置型にする場合は、コットンに含ませて小さなネットに入れ、木の枝などに吊るすと良いでしょう。

春先の女王蜂を捕獲する手作り誘引トラップの作り方

活動初期の女王蜂を捕まえることは、その後の数百匹の誕生を未然に防ぐことを意味します。この「攻撃的予防」は、プロの現場でも非常に重視される手法です。

25円で作れる!ペットボトル工作の手順

特別な道具は必要ありません。空のペットボトル(1.5L〜2L)を用意し、上部に2cm四方の「H型」の切り込みを2〜3箇所入れます。H型に切った上下のフラップを、上側は外へ、下側は内へ折り曲げます。この構造により、匂いに誘われて入ったハチは滑り落ちやすく、外に出ようとしてもフラップが邪魔をして脱出できなくなります。これが「返し」の役割を果たし、一度入ったら最後、生還は不可能な死のトラップが完成します。

酒・酢・砂糖の黄金比が女王蜂を惑わす

最強の誘引剤レシピ(比率)

  • 日本酒(安価なものでOK):3
  • 酢:1
  • 砂糖:1

この3つを混ぜ合わせると、ハチが大好きな「発酵した樹液」に近い甘酸っぱい匂いが発生します。これをボトルの底から5cm程度の高さまで注ぎ、庭木や軒下のハチが通りそうな場所に設置します。中身が蒸発したり、ハチがいっぱいになったりしたら、定期的に中身を交換してください。交換作業は、必ずハチが活動を停止している早朝や夜間に行うのが鉄則です。

夏場の設置は逆効果?厳守すべき運用シーズン

ここが最も重要なポイントです。このトラップを仕掛けて良いのは「2月末〜5月まで」の期間だけです。この時期に飛んでいるのは営巣場所を探している女王蜂だけであり、1匹捕まえれば「1つの巣」を完全に消滅させたことになります。しかし、6月以降の夏場に設置すると、すでに近くで活動している大量の働き蜂(あるいはスズメバチ)を周囲から呼び寄せてしまい、かえって庭の危険性を高める「集蜂器」となってしまいます。時期を過ぎたら速やかに撤去することを忘れないでください。

刺された時の応急処置とステロイド軟膏による薬物療法

どんなに気をつけていても、ハチに刺されてしまうリスクはゼロではありません。万が一の時、正しい知識に基づいた迅速な行動が、症状の悪化を防ぎ、あなたや家族の命を守ります。

パニック厳禁!追加攻撃を防ぐための静かな撤退

刺された瞬間、痛みで大声を上げたり、手でハチを振り払ったりしたくなりますが、これは絶対にやってはいけないNG行動です。ハチは興奮すると「警報フェロモン」を撒き散らし、仲間に攻撃を指示します。暴れることはハチをさらに刺激し、集団での追加攻撃を招くだけです。刺されたら、手で患部を覆いながら、低姿勢で静かに、速やかにその場から20メートル以上離れてください。安全な屋内に避難するのが最優先です。

アンモニアはNG!医学的に正しい毒の除去方法

昔から言われる「尿(アンモニア)をかける」という方法は、医学的根拠が全くないばかりか、細菌感染の危険があるため絶対に行わないでください。正しい処置は、「流水(水道水)で洗い流すこと」です。ハチの毒は水に溶けやすいため、冷たい水で傷口を強く揉み出すように洗うことで、体内に入る毒の量を物理的に減らすことができます。この際、市販の「ポイズンリムーバー」があれば、より強力に毒を吸い出すことができ、その後の腫れや痛みを大幅に軽減できます。

市販薬選びの基準:ステロイドと抗ヒスタミン

洗浄後は、薬による対処が必要です。ハチ毒による激しい炎症を抑えるには、ステロイド成分が含まれた軟膏が効果的です。また、かゆみやアレルギー反応を抑えるために抗ヒスタミン剤が含まれているものを選びましょう。 (出典:厚生労働省『ハチ刺され災害を防ごう』 ) 上記のような公的情報を参考にしつつ、常備薬として適切な強さのステロイド剤を用意しておくことをお勧めします。ただし、局所への塗布はあくまで軽微な症状に限られます。

アナフィラキシーショックの危険性と受診の判断基準

ハチ刺されで最も警戒すべきは、痛みではなく、数分以内に全身に現れる激しいアレルギー反応、すなわちアナフィラキシーショックです。これは生命に関わる一分一秒を争う事態です。

刺傷から15分が勝負!全身症状のセルフチェック

刺されてから約15分以内に、刺された場所以外に以下の症状が現れたら、それはアナフィラキシーの兆候です。 ・全身に広がる激しい蕁麻疹(じんましん)やかゆみ ・唇や舌の腫れ、声のかすれ ・息苦しさ、ゼーゼーという呼吸音 ・激しい腹痛、吐き気、下痢 ・めまい、立ちくらみ、意識の朦朧(もうろう) これらの症状が一つでも認められた場合、迷わず救急車を呼んでください。特に二度目以降に刺された方は、体内に抗体ができているため、初診時よりも急速に症状が悪化するリスクが高まります。

二度目は危ない?アレルギー抗体のメカニズム

よく「ハチに刺されるのは2回目が危険」と言われます。これは、1回目に刺された際に身体がハチ毒を異物と認識して「IgE抗体」を作ってしまうからです。次に刺された際、この抗体が過剰に反応して全身の肥満細胞から化学伝達物質が一斉に放出され、血圧低下や呼吸不全を引き起こします。しかし、体質によっては1回目でもショックが起きる可能性はありますし、逆に何度刺されても大丈夫な人もいます。自分の体質を過信せず、常に最悪の事態を想定して行動することが重要です。

救急車を呼ぶべき「生命に関わる4つのサイン」

  • 呼吸器の異常:喉が詰まった感じがする、息ができない。
  • 循環器の異常:血の気が引く、顔色が真っ青になる、脈が速くなる。
  • 消化器の異常:激しい嘔吐や失禁。
  • 神経系の異常:意識が遠のく、呼びかけに応じない。

これらの症状は局所的な処置(軟膏を塗る、冷やすなど)では解決しません。専門的な医療機関でのエピネフリン(アドレナリン)投与などの救急処置が必要です。ためらわずに119番通報を行ってください。

専門業者による駆除料金の相場と費用を抑えるポイント

働き蜂が飛び回り、巣が大きくなってしまった場合、自力での駆除は極めて危険です。安全と安心をお金で買うという視点で、プロの力を借りる判断をしましょう。

なぜ早期発見がコスト削減に直結するのか

駆除費用を決定する最大の要因は「リスクの大きさ」と「作業時間」です。作り始めの数センチの巣であれば、防護服を着た作業員が数分で処理できるため、基本料金のみ(約10,000円〜)で済むことがほとんどです。しかし、巣が20cmを超え、数百匹の働き蜂が守っている状態では、強力な薬剤の大量使用や入念な包囲網が必要になり、料金は跳ね上がります。早期に見つけることが、あなたの財布を守ることにもなるのです。

高所作業や閉鎖空間が料金を押し上げる理由

状況・難易度費用の目安(税込)備考
手の届く範囲(軒下など)11,000円 〜 22,000円標準的な作業。巣の大きさで変動。
2階以上の高所(梯子使用)27,500円 〜 44,000円高所作業車や足場が必要な場合は別途。
屋根裏・床下などの閉鎖空間44,000円 〜 77,000円以上潜り込み作業。防護服の摩耗や危険度大。

※上記はあくまで一般的な目安であり、実際の価格は巣の状態や地域、業者によって異なります。正確な情報は必ず見積もりを確認してください。

信頼できる駆除業者を見分けるための3つの質問

依頼する前に、電話で以下の3点を確認すると安心です。 1. 「追加料金の有無」:現場を見てから大幅に料金を釣り上げないか確認しましょう。 2. 「戻りバチ対策の有無」:駆除時に外出していたハチが戻ってきた際のアフターフォローがあるか。 3. 「施工実績」:アシナガバチだけでなく、スズメバチの駆除経験も豊富か。 信頼できる業者は、電話の時点で概算の見積もりと、作業に伴うリスクを丁寧に説明してくれます。最終的な判断は専門家にご相談ください。

アシナガバチが庭に来る状況を未然に防ぐ管理術のまとめ

アシナガバチとの戦いは、彼らが本格的に活動を始める前の「春先の準備」で8割が決まります。彼らの習性を逆手に取り、あなたの庭を「住みにくい場所」として印象付けることが、最も平和的で賢い解決策です。

服装と香りから見直す「ハチに嫌われる庭」

庭の手入れをする際は、ハチの攻撃本能を刺激しない工夫が欠かせません。ハチは黒い色を天敵(クマなど)の色として認識し、執拗に攻撃する習性があります。必ず白やベージュなどの明るい色の服を着用し、頭も帽子で保護しましょう。また、香水や香りの強い柔軟剤は、広範囲からハチを呼び寄せる信号となります。庭に出る日は「無香」を心がける。これだけで、アシナガバチが庭に来る確率を劇的に下げることができます。

巣ができてしまった際の最終的な判断と安全確保

もしすでに大きな巣ができてしまい、ハチが激しく出入りしているなら、絶対に無理をしてはいけません。自力駆除に失敗してパニックになり、転倒したり周囲の人を巻き添えにしたりする事故が毎年多発しています。自分の手に負えないと感じたら、それは恥ずかしいことではなく、賢明な判断です。安全を最優先し、信頼できるプロにバトンタッチしてください。

推奨する年間防除スケジュールの総括

年間のハチ対策カレンダー

  • 2月〜3月:冬季の庭点検。古い巣の残骸を撤去し、周囲を洗浄する。
  • 3月〜5月:誘引トラップの設置。女王蜂を捕獲し、営巣を根元から断つ。
  • 4月〜9月:木酢液やハッカ油の設置。偵察蜂や働き蜂を寄せ付けないバリア。
  • 10月〜11月:新女王蜂が越冬に入る時期。翌年に備えて隙間を塞ぐ。

ハチとの共存は難しいものですが、正しい知識に基づいた管理を行えば、過剰に恐れる必要はありません。今回ご紹介した対策を一つずつ実践して、家族みんなが安心して過ごせる、美しく安全な庭を守り抜きましょう。

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この記事を書いた人

名前(愛称): クジョー博士
本名(設定): 九条 まどか(くじょう まどか)

年齢: 永遠の39歳(※本人談)
職業: 害虫・害獣・害鳥対策の専門家/駆除研究所所長
肩書き:「退治の伝道師」

出身地:日本のどこかの山あい(虫と共に育つ)

経歴:昆虫学・動物生態学を学び、野外調査に20年以上従事
世界中の害虫・害獣の被害と対策法を研究
現在は「虫退治、はじめました。」の管理人として情報発信中

性格:知識豊富で冷静沈着
でもちょっと天然ボケな一面もあり、読者のコメントにめっちゃ喜ぶ
虫にも情がわくタイプだけど、必要な時はビシッと退治

口ぐせ:「彼らにも彼らの事情があるけど、こっちの生活も大事よね」
「退治は愛、でも徹底」

趣味:虫めがね集め

風呂上がりの虫チェック(職業病)

愛用グッズ:特注のマルチ退治ベルト(スプレー、忌避剤、ペンライト内蔵)

ペットのヤモリ「ヤモ太」

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