ムクドリの飼育は可能?法律と病気リスクを害鳥対策の視点で解説

ムクドリの飼育はできるのか、雛を拾ったときはどうするのか、餌は何を食べるのか、飼い方を知りたい――そんな不安で検索された方も多いはずです。

ですが、野鳥の保護や飼育には鳥獣保護管理法が関わり、罰金や懲役といった話が出てくることもあります。さらに、ムクドリの病気や感染症、ダニ(トリサシダニ)による被害、野鳥病院や動物病院の探し方、駆除や対策、糞害や騒音まで、気にすべき点が多いのが現実です。

この記事では、害虫・害獣・害鳥対策の視点から、ムクドリの飼育を考えたときに最初に知っておくべき判断基準と、迷ったときの具体的な動き方を整理します。最終的な判断は、自治体の案内など公式情報も確認しながら進めてください。

この記事を読むことで理解できる内容は以下のとおりです。

  • ムクドリを飼ってはいけない理由と法律の注意点
  • 雛を拾ったときにやるべき対応とNG行動
  • 病気やダニなど衛生面のリスク
  • 相談先の探し方とトラブル別の現実的な対策
目次

ムクドリの飼育がNGな理由

結論から言うと、ムクドリをペット目的で飼う発想は、法律面でもリスク面でもおすすめできません。ここでは、なぜ止めたほうがいいのかを、現場目線で「判断材料」としてまとめます。

鳥獣保護管理法と罰則

ムクドリは野鳥です。

犬や猫のように「拾ったからうちの子」という考え方が通りにくく、ここを曖昧にしたまま動くと、本人に悪気がなくてもトラブルに巻き込まれやすいのが現実です。

害鳥相談の現場でも、最初のすれ違いはだいたいここから始まります。

「捕まえる」だけが問題ではない

鳥獣保護管理法のポイントは、網や罠で捕獲するような分かりやすい行為だけでなく、「保護のつもりで持ち帰る」「しばらく家で世話する」といった行動も、状況によっては問題になり得るところです。

野鳥の扱いは「私有」ではなく「保護・管理」という発想がベースなので、飼育や保管を続けるほど、周囲から見たときのリスクが積み上がっていきます。

罰則は“目安”でも軽視は禁物

罰則の数字はネットでもよく見かけますが、私はここを「脅し文句」にしたいわけではありません。

大事なのは、法律が絡む時点で、家庭内の善意だけでは解決できない領域に入っているということです。

自治体・警察・病院・保護施設など、関係者が増えるほど手続きも説明も必要になります。

結果として、あなた自身の時間や精神的コスト、場合によってはご近所関係まで削られることがあります。

注意:法律の運用や例外の扱いは地域や状況で変わることがあります。罰則の有無を断定するのではなく、必ず自治体などの公式情報を確認してください。

一次情報として、法律の枠組みや考え方は公的機関の説明を確認するのが安全です。(出典:環境省「鳥獣保護管理に関する取り組み」)

「知らなかった」が通りにくい分野

害鳥・害獣の相談でよくあるのが、「知らなかったから大丈夫だと思った」というパターンです。

ところが法律が絡む話は、善意の証明よりも、客観的な事実(いつ・どこで・どう扱ったか)が重視されます。

さらに、SNSで相談した内容が拡散してしまい、第三者から通報されるようなケースもゼロではありません。

悪目立ちしないためにも、まずは“飼う・育てる”発想を止めて、適法で安全な行動へ切り替えるのが賢明です。

結論

ムクドリの飼育を検討する時点で、最大の壁は「飼い方」ではなく「法的に抱え込めない構造」です。迷ったら自己判断で進めず、自治体の鳥獣保護担当に確認する。これが一番コストが安く、揉めにくい選択です。

雛を拾うのは違法?

道ばたで雛を拾ったとき、人はつい助けたくなります。

ですが、野鳥は犬猫とは扱いが違います。拾う行為そのものがトラブルの入口になりやすいので、まずは落ち着いて状況を切り分けてください。

最初の10分が勝負:状況を“分類”する

拾った瞬間に「保護しなきゃ」と思うほど、人は判断を急ぎます。

ただ、ムクドリの雛が地面にいる状況には、(1)巣立ちの練習中、(2)巣から落ちた、(3)外傷や衰弱、(4)事故の危険が高い場所にいる、など複数のパターンがあります。

ここを誤ると、助けたつもりが誘拐になったり、逆に危険個体を放置してしまったりします。

最初に見るべきポイント

  • 出血や骨折など明確な外傷があるか
  • 車道など危険な場所にいるか
  • 元気に鳴く、動く、親鳥が近くにいそうか

「拾った時点」で発生する二次リスク

私は害虫駆除の相談で、鳥を拾ったことがきっかけでダニ被害や室内汚染につながった例を何度も見ています。

拾った直後は見た目が可愛くても、体表や羽毛に付着した微小なダニ、糞の粉じん、羽毛のフケのようなものが室内へ持ち込まれます。

さらに、段ボール箱で一晩置いただけでも、翌朝には臭いと糞の量で「こんなはずじゃなかった」となることも珍しくありません。

どうしても手を出すなら“最低限”に絞る

車道の真ん中にいる、猫が狙っている、子どもが触ってしまいそうなど、放置が危険なケースもあります。

その場合でも、やることは「飼う」ではなく「危険回避」です。

たとえば数メートルだけ植え込み側へ移す、触る時間を短くする、素手では触らない、持ち帰らない。ここが分かれ道です。

注意:拾ってしまったあとに「どうしよう」と悩むほど、行動が長引いてリスクが増えます。判断に迷うなら早い段階で自治体窓口へ相談し、指示に沿うのが安全です。

外傷がなく、危険な場所でもないなら、次の見出しのとおり「それが普通」というケースが多いです。

巣立ち雛は放置が基本

巣立ち雛は、飛ぶ練習中で地面にいることがあります。親鳥が近くで見守り、餌を運んでいることも珍しくありません。

巣立ち雛は“遭難”ではなく“訓練中”

ムクドリは春から夏にかけて繁殖し、雛は巣立ちの時期になると、うまく飛べずに地面や低い枝で過ごします。

見た目だけだと「落ちた」「迷子だ」と感じますが、実際は飛翔や採餌の練習段階です。

ここで人が連れ去ると、親鳥の給餌と学習の機会を丸ごと奪うことになります。

親鳥は近くにいるのに“見えない”

親鳥は警戒心が強く、人が近くにいると餌を運べません。

つまり、人が「見守っているつもり」の行動が、親鳥からすると「近づけない障害物」になります。

雛が鳴き続けたり、うずくまったりして見える場合でも、あなたが離れれば親鳥が戻ってくる可能性が高いです。ここは一度、距離を取って静かに観察するのが基本です。

観察のコツ

雛から10~20mほど離れ、物陰から5~10分ほど様子を見る。親鳥が近くの電線や木に止まっている、雛が鳴く方向へ視線を向ける、こうした反応があれば“親がいる”サインになりやすいです。

「死」も自然の一部という現実

野鳥はすべての雛が育つわけではありません。

人の感覚だと受け入れがたいのですが、弱い個体が淘汰されることで、種全体のバランスが保たれる面もあります。

ここに過剰に介入すると、個体数が増えすぎて餌不足や住処不足につながり、長期的にはもっと厳しい状況を招きます。

ムクドリが“身近な普通種”であるほど、自然の循環に任せるという判断は合理的です。

どうしても危険(車道・猫が多い場所など)なら、ほんの数メートルだけ安全側へ移す程度に留め、長時間の保護は避けるのが無難です。

「助けたい気持ち」を否定する必要はありません。

ただし、助け方を間違えると逆効果になる。巣立ち雛の場面では、この一点を覚えておいてください。

ムクドリの病気と感染症

野鳥を室内に入れるリスクで見落とされがちなのが、病気や感染症です。

ムクドリに限らず、糞や羽毛、ほこりを介して体調を崩すケースがあります。

室内に持ち込むとリスクが“濃縮”する

屋外では拡散する糞の粉じんや羽毛由来の汚れも、室内だと換気が弱い空間に溜まります。

特に、段ボール・布・カーペット・寝具は、粉じんが絡みやすく掃除もしづらい場所です。

鳥を一晩置いただけでも、翌日以降に咳が出る、鼻がムズムズする、皮膚が荒れるといった相談に繋がることがあります。

感染症の話は怖く感じますが、過剰に恐れるより「持ち込まない」「吸い込まない」「触れたら洗う」を徹底するのが現実的です。

注意したい代表例(あくまで一般的な目安)

病名や病原体を並べると不安を煽りやすいので、私は「どういう経路が危ないか」に絞って説明します。

基本は、乾燥した糞が舞うことによる吸入、手指から口へ入る経口、そして清掃時の不十分な防護です。

特に妊娠中の方、小児、高齢者、基礎疾患がある方は、軽い症状でも悪化しやすいことがあります。

衛生面の要点

  • 糞の清掃時はマスクと手袋を使う
  • 乾いた糞を掃く前に霧吹き等で湿らせる
  • 触れた手で目や口を触らない
  • 体調不良が出たら医療機関へ相談する

家庭で想定しやすいリスク整理(目安)

場面起きやすいこと先にやる対策
段ボールで保管糞が乾き粉じん化保管しない/早期相談
掃除機で吸う粒子が排気で拡散湿らせて拭き取り
寝室に置く吸い込み量が増える生活空間に入れない

特に小さなお子さんや高齢の方、妊娠中の方、免疫が落ちている方がいるご家庭では、リスクを軽く見ないでください。

ここは「怖がらせる」ためではなく、家庭内の安全を守るための現実として押さえるべき点です。

大事なこと:体調不良が出た場合は、自己判断で様子見を続けず、医療機関に相談してください。原因が鳥由来かどうかの判断も含め、専門家の助けが必要です。

この記事は一般的な注意点の整理です。

トリサシダニとダニ被害

害鳥トラブルで多い二次被害のひとつが、ダニです。

ムクドリの巣や体表に付くタイプのダニは、状況によって人を刺してしまうことがあります。

「鳥がいなくなってから」刺されるケースが多い

厄介なのは、鳥が近くにいる最中よりも、巣立ち後や追い払い後に被害が出ることがある点です。

巣の中で増えたダニが、宿主を失うと人に向かって移動することがあります。

ベランダの室外機まわり、換気口、屋根裏、エアコン配管の隙間など、鳥の出入りがある場所ほど要注意です。

刺される場所には“傾向”がある

相談で多いのは、就寝中に足首や腰回りが刺される、ソファで腕が刺される、壁際にいると痒くなる、といったパターンです。

ダニそのものが見えにくいので、最初は蚊や蕁麻疹と勘違いされがちです。

ただ、毎晩同じ時間帯に増える、家族にも同時に出る、鳥が近くに巣を作っている、こうした条件が揃うときは疑ったほうがいいです。

注意:皮膚症状が強い場合や長引く場合は、まず医療機関へ相談してください。原因がダニかどうか、他の皮膚疾患の可能性も含めて専門家の判断が必要です。

家庭内へ持ち込むと“駆除難度”が跳ね上がる

室内に持ち込むと、寝具や衣類、ラグ、家具の隙間に入り込み、対処が一気に面倒になります。

市販の殺虫剤で一時的に落ち着いても、巣が残っていたり、侵入経路が塞がれていなかったりすると再発します。

害虫対策は、虫そのものだけでなく、発生源(巣)と侵入口(隙間)を同時に潰すのが鉄則です。

現場目線の優先順位

  • 鳥の巣の有無と場所を確認する
  • 撤去や清掃はタイミングと法面に注意する
  • 侵入口を塞ぎ、再発ルートを断つ
  • 室内に入れた場合は寝具・衣類の洗濯を徹底

室内に持ち込むと、寝具や壁際などに広がって「何日も痒い」「家族も刺された」という相談に発展しがちです。

ムクドリそのものより、周辺被害のほうが深刻化することがある点は知っておいてください。

ムクドリの飼育で困った時

すでに雛を拾った、ベランダ周りで困っている、家の中に入ってしまったなど、状況はさまざまです。ここでは、よくある悩み別に「やってはいけないこと」と「現実的な動き方」をまとめます。

ムクドリに餌を与えないで

ムクドリの餌は何がいいのか、と調べる方は多いですが、安易な給餌はおすすめしません。

パンや米など人間の食べ物での餌付けは、糞害や騒音の増加につながることがあります。

餌付けは「その場の優しさ」より「地域トラブル」になりやすい

餌を与えると、ムクドリは「ここに来れば食べられる」と学習します。

すると群れが寄りやすくなり、鳴き声、フン、羽毛、巣材の持ち込みなどが一気に増えます。

最初は一羽でも、気づけば電線に何十羽と並び、ベランダや駐車場がフンだらけになる。こうなると、困るのはあなた一人ではありません。

近隣の洗濯物、車、子どもの遊び場、店舗の出入口まで影響し、苦情に発展しやすいです。

雛への給餌は難易度が高すぎる

「雛に少しだけ」と思っても、雛の餌は種類だけでなく、温度、硬さ、頻度、衛生が絡みます。

野鳥は代謝が速く、少しの失敗が急激な衰弱につながることがあります。

さらに、誤った餌は詰まりや誤嚥の原因にもなり、家庭で取り返しがつかなくなります。

私は害虫駆除の相談で、餌の残渣が虫を呼んでしまい、コバエやゴキブリの二次被害につながった例も見ています。

鳥の世話が、いつの間にか「虫の発生源」になってしまうのです。

注意:どうしても保護が必要な状況でも、自己流で給餌を続けるのは危険です。先に相談先(自治体窓口・専門家)を確保し、指示に沿って行動してください。

雛に与える餌を個人が適切に用意するのも簡単ではありません。

鳥は体調の変化が早く、ちょっとしたミスが命に関わることもあります。

ここは「飼い方」より先に、そもそも飼育の土台が成立しにくいと理解しておくのが大切です。

餌付けや糞害対策の話を深掘りしたい方は、状況別に整理したページも参考になります。ムクドリへの餌の与え方と注意点

野鳥の保護は窓口へ

怪我が明確で、放置できないと判断した場合は、野鳥の保護に関する自治体窓口(環境・自然保護・鳥獣保護担当など)へ連絡し、指示を受けてください。

「かわいそう」の前に「手順」を確保する

保護の相談で一番多い失敗は、連絡先を探す前に持ち帰ってしまうことです。

持ち帰った瞬間、飼育・保管・衛生・餌・温度管理の問題が同時にのしかかります。

そして、自治体窓口へ連絡したときに「すでに家にいる」と伝えると、話が複雑になりがちです。

だからこそ、先に窓口へ連絡して「現場でどう動けばよいか」を聞く。これが安全です。

連絡前にメモすると話が早い情報

  • 場所(住所、目印)
  • 状態(出血、動けるか、鳴くか)
  • いつからいるか
  • 近くに巣や親鳥がいそうか

自治体が必ず引き取るとは限らない

ここは期待値を調整しておいたほうがいいです。

ムクドリのような普通種は、自治体が積極的に保護しない方針の地域もあります。

これは冷たい話ではなく、保護資源(施設・人員・医療)の限界があるためです。

その場合でも、窓口に連絡する意味はあります。

少なくとも、適法な手順、触らないほうがよいケース、危険回避の方法など、判断の軸をもらえます。

“保護したい人”ほど、衛生対策を忘れない

善意の人ほど、素手で触ってしまいがちです。

しかし、糞や羽毛は目に見えないリスクを運びます。

触ってしまったら手洗い、衣類の洗濯、靴裏の確認までセットで考えてください。

家に小さい子がいる場合は特に、触れた手で食事やお菓子を触らないよう注意が必要です。

自治体によっては普通種の対応が難しい場合もあります。

その場合でも、自己流で抱え込むより、公式の案内を確認したうえで安全な行動を選ぶほうがトラブルを減らせます。

現場で迷ったときの手順は、こちらでも具体的に整理しています。ムクドリのひなを拾ったらの対処

野鳥を診る動物病院探し

野鳥病院や動物病院で見てもらえるのか、という悩みも多いです。

結論としては、野鳥に対応できる病院は限られます。

「連れて行けば何とかなる」が通りにくい理由

犬猫と違い、野鳥の診療は設備・知識・リスク管理が必要で、どこの病院でも対応できるわけではありません。

小鳥の診療経験が乏しい場合、診断が難しく、処置のストレスで状態が急変することもあります。

だからこそ、持ち込む前に電話確認が必須です。

これは“マナー”というより、受け入れ不可の病院に突然行ってしまうと、あなたも鳥も苦しくなるからです。

電話で聞くべきこと(短く、具体的に)

電話のコツは、長文で説明しないことです。

病院側が判断しやすい情報だけを、箇条書き感覚で伝えるのがスムーズです。

たとえば「ムクドリと思われる雛」「出血あり/なし」「動けるか」「保護した場所」「今どこにいるか」「来院可能な時間」などです。

ここで受け入れ不可となった場合は、無理に食い下がらず、別の病院や自治体窓口へ切り替えるほうが早いです。

探すときの現実的な手順

  • まず自治体窓口に相談し、受診の要否を確認する
  • 野鳥対応の可否を電話で確認してから移動する
  • 移動中は暗く静かにし、揺れや騒音を減らす
  • 診療後の指示(隔離・清掃・再放鳥)を守る

法律・医療・衛生が絡むからこそ慎重に

野鳥を診る動物病院探しは、単に「どこが近いか」では決まりません。

地域の方針、病院の受け入れ体制、鳥の状態、同居家族の健康状態まで、複数の条件で変わります。

だからこそ私は、自己判断を減らし、確認の回数を増やすことをおすすめしています。

探すときは、いきなり持ち込むより、まず電話で「野鳥の診療が可能か」「受け入れ条件はあるか」を確認してください。

ここでも、最終判断は専門家に相談する姿勢が重要です。

医療や法律が関わる話は、状況で結論が変わります。

この記事は一般的な考え方の整理であり、正確な情報は自治体や医療機関など公式の案内をご確認ください。

ムクドリ駆除は業者相談

飼育とは逆に、ムクドリの糞害や騒音で困っている方もいます。

ここで注意したいのは、個人の判断で捕獲や巣の扱いを進めると、法律面で問題になる可能性があることです。

「追い払えば終わり」ではなく、再発設計が必要

ムクドリ被害は、季節と場所で形を変えます。

春は巣作り、夏は雛の鳴き声、秋冬はねぐらの群れによる糞害や騒音が目立ちます。

つまり、今日追い払っても、侵入経路や居場所がそのままだと戻ってきます。

ここで必要なのは、根性論ではなく“再発させない設計”です。

具体的には、侵入口を塞ぐ、止まり木になる場所を作らない、巣材を運び込めない環境にする、という方向です。

素人撤去が招きやすい二次被害

巣をむやみに触ると、ダニが一気に散ることがあります。

さらに、糞の粉じんが舞い、吸い込みリスクが上がります。

屋根裏や換気口まわりは作業姿勢が悪く、転落やケガのリスクもあります。

害鳥対策は「鳥をどうにかする」だけでなく、「人が安全に作業できるか」が重要です。

危険な場所ほど、専門業者に任せたほうが結果的に安くつくこともあります。

注意:捕獲や巣の扱いは、時期や方法で法面の論点が出やすい分野です。自己判断で進めず、自治体や専門業者に相談してください。

相談先の優先順位(現実的な選び方)

マンションなら管理会社や管理組合、一戸建てなら地元の専門業者、公共施設や道路なら自治体の担当課、といった具合に、まず責任範囲を整理すると早いです。

相談時には「被害の場所」「時間帯」「写真」「いつから」「近隣への影響」を揃えると話が進みます。

私は害虫の現場でも、情報が揃っている相談ほど、対策がスムーズに決まると感じています。

まずは「寄せつけない」「侵入させない」方向で考え、必要なら専門業者や管理会社、自治体に相談してください。

巣の撤去時期や作業方法を誤ると、ダニなどの二次被害が出ることもあります。

被害の全体像と現実的な手順は、こちらでまとめています。ムクドリの糞害と騒音を減らす手順

まとめ:ムクドリの飼育は不可

ムクドリの飼育を考えたとき、立ちはだかるのは「可愛さ」よりも、法律・衛生・現実的な飼育難度です。

特に雛を拾った場面では、焦って行動すると親鳥から引き離してしまったり、家庭内に病気やダニを持ち込んだりするリスクが高まります。

この記事の最終結論(迷ったらここに戻る)

私の結論はシンプルです。ムクドリの飼育は目指さない

ここをブレさせると、餌・保温・清掃・病院探し・近隣対応・法律確認が雪だるま式に増え、あなたの生活が削られていきます。

害鳥対策は、気持ちよりも段取りで勝ちます。最初に段取りを間違えないことが、結果的に鳥にも人にも優しいです。

雛を見つけたら「抱え込まない」

雛を見つけたら、まず巣立ち雛の可能性を疑い、距離を取って観察する。危険な場所なら少しだけ安全側へ移す。外傷が明確なら自治体窓口へ連絡し指示を受ける。これが基本線です。

自己流の保護や給餌は、良い結果になりにくいだけでなく、衛生トラブルや近隣トラブルへも繋がりやすいと覚えておいてください。

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この記事を書いた人

名前(愛称): クジョー博士
本名(設定): 九条 まどか(くじょう まどか)

年齢: 永遠の39歳(※本人談)
職業: 害虫・害獣・害鳥対策の専門家/駆除研究所所長
肩書き:「退治の伝道師」

出身地:日本のどこかの山あい(虫と共に育つ)

経歴:昆虫学・動物生態学を学び、野外調査に20年以上従事
世界中の害虫・害獣の被害と対策法を研究
現在は「虫退治、はじめました。」の管理人として情報発信中

性格:知識豊富で冷静沈着
でもちょっと天然ボケな一面もあり、読者のコメントにめっちゃ喜ぶ
虫にも情がわくタイプだけど、必要な時はビシッと退治

口ぐせ:「彼らにも彼らの事情があるけど、こっちの生活も大事よね」
「退治は愛、でも徹底」

趣味:虫めがね集め

風呂上がりの虫チェック(職業病)

愛用グッズ:特注のマルチ退治ベルト(スプレー、忌避剤、ペンライト内蔵)

ペットのヤモリ「ヤモ太」

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