ゴキブリは紙を食べるのか?被害の原因と正しい防ぎ方を解説

ゴキブリは紙を食べるのか、段ボールも危ないのか、本や書類まで被害にあうのかと気になって検索された方は多いはずです。さらに、ゴキブリが紙を食べる理由、ゴキブリはのりを狙いやすいのか、ゴキブリの卵と段ボールはどこまで注意すべきか、ゴキブリ対策は水分管理が基本なのか、ゴキブリ対策で段ボールを減らすべきか、ゴキブリ対策で本棚を清潔に保つ意味はあるのか、ゴキブリ対策にベイト剤を使うべきかまで、疑問は次々に広がります。

結論からいえば、ゴキブリは紙そのものだけでなく、紙に付いたのりや汚れ、湿気、カビまで含めて利用します。だからこそ、紙を食べるかどうかだけでなく、なぜ紙の周辺に集まるのかを理解して対策することが大切です。

この記事では、紙類が狙われる仕組みから、段ボールや本棚の管理方法、家庭で実践しやすい予防策まで、初めての方にもわかりやすく整理してお伝えします。

この記事を読むことで理解できる内容は以下のとおりです。

  • ゴキブリが紙や段ボールに集まる理由
  • 本や書類が傷む原因と見分け方
  • 家庭でできる具体的な予防と駆除の考え方
  • 被害が深いときに専門業者へ相談する目安
目次

ゴキブリは紙を食べるのか

まずは、なぜゴキブリが紙の近くに現れるのかを整理します。紙そのものを食べるケース、紙に含まれる成分を狙うケース、段ボールをすみかにするケースを分けて考えると、対策の優先順位がはっきりします。紙に傷があるから即ゴキブリとは限りませんが、紙類の周辺環境まで含めて見ると、発生のサインを読み取りやすくなります。

ゴキブリが紙を食べる理由

ゴキブリは紙を食べることがあります。ただし、この現象を正確に理解するには、紙だけを単独のエサとして見ないことが大切です。私が現場目線で強くお伝えしたいのは、ゴキブリは紙を「白くて乾いた物体」として見ているのではなく、紙に付着した有機物、湿気、接着成分、表面の微細な汚れまで含めた生活資源として利用しているということです。

新聞、雑誌、段ボール、紙袋、書類は、時間がたつほど表面に皮脂、ホコリ、食品由来の粒子、カビの胞子などが蓄積しやすくなります。そのため、紙そのものの栄養価が高くなくても、周辺条件がそろえば十分に狙われます。

紙の主成分はセルロースですが、ゴキブリは非常に幅広い有機物を摂取できる昆虫です。室内に食べ物が少ない状況でも、少量の汚れや接着剤、ほかの微生物由来の成分を利用しながら生き延びることがあります。つまり、紙だけを食べているように見えても、実際には紙の周辺環境ごと利用しているケースが多いのです。

古紙の山、開封後の紙箱、押し入れの底にたまった書類などが危険なのは、この複合条件がそろいやすいからです。紙が散らかっているだけなら問題ないと思われがちですが、湿気や汚れが重なると発生リスクは一気に高まります。

見た目の異変としては、紙の角が不規則に削れている、表面に細かな食痕がある、近くに黒い粒状のフンが落ちている、薄茶色の抜け殻がある、といったパターンが代表的です。こうしたサインがあれば、単なる収納の乱れではなく、ゴキブリの活動痕を疑う価値があります。

特にキッチン近くの紙袋や、食器棚下で放置されたレシート、宅配箱の説明書類などは盲点になりやすい場所です。紙を食べるかという疑問に対しては、はい、食べることはあるが、より正確には紙のある環境をまとめて利用していると覚えておくと、予防の方向性がぶれません。

押さえたい要点

紙が狙われる原因は、セルロースだけではありません。のり、汚れ、湿気、隠れ場所としての条件が重なることで、ゴキブリにとって利用価値が高くなります。

紙被害を疑うときの見方

紙のかじり跡だけで判断せず、周辺にフン、抜け殻、独特のにおい、湿気、ホコリの蓄積がないかまで確認してください。ゴキブリは単独で行動していても、環境条件がよければその場に定着しやすくなります。早い段階で違和感に気づければ、被害を広げずに済みます。

ゴキブリは段ボールも食べる

段ボールは、ゴキブリにとって特に危険度の高い紙製品です。これは単に紙だからという理由だけではありません。段ボールには波状の芯材が入っており、その構造が暗く狭い空間を多数作ります。

ゴキブリは背中と腹側が何かに触れるような狭い場所を好むため、段ボールの隙間は非常に落ち着く環境になります。しかも段ボールは湿気を吸いやすく、室内の結露や空気中の水分を抱え込みやすいので、食べる対象であると同時に、潜む場所としても優秀なのです。

通販の利用が増えた今、段ボールは家庭内に持ち込まれやすい資材の代表格です。玄関に置きっぱなしの宅配箱、キッチン脇のストック用段ボール、押し入れで収納代わりに使っている空き箱などは、ゴキブリにとって理想的な一時滞在場所になります。

箱の外側に異常が見えなくても、折り目や底面、テープ周辺、ラベルの端に小さな汚れや付着物がある場合は要注意です。段ボールは表面がざらついていて、細かなホコリや食品の粉、油分も残りやすいため、ゴキブリが寄ってくる理由が重なりやすいのです。

さらに厄介なのは、段ボールがゴキブリの持ち込み経路になり得ることです。配送過程や保管場所の環境次第では、箱そのものに成虫や幼虫が潜んだり、卵鞘が付着したりする可能性があります。

もちろん、すべての段ボールが危険というわけではありませんが、長く室内保管することでリスクを自分から高めてしまうのは避けたいところです。開封後はできるだけ早く畳んで処分し、どうしても保管するなら床置きを避け、湿気の少ない場所に短期間だけ置くのが基本です。

段ボール由来のリスクをさらに詳しく確認したい方は、段ボールにゴキブリがいる確率と卵の危険性を防ぐための考え方もあわせて読むと、持ち込み対策のイメージがつかみやすいです。

段ボールが危険になりやすい場所

冷蔵庫の横、洗濯機の後ろ、シンク下の近く、玄関収納の下段、押し入れの床面などは、暗さ、熱、湿気、ホコリが重なりやすい場所です。こうした場所で段ボールを保管すると、単なる空き箱がゴキブリの休憩所や潜伏場所になりやすいため注意してください。

段ボール管理の目安

状況リスクおすすめ対応
開封後すぐの段ボール低め中身を出したら早めに畳んで処分
床に直置きの段ボール中〜高床から離し、短期間で処分
湿気のある場所で長期保管高い保管を避ける
収納箱として再利用高いプラケースなどへ置き換える

ゴキブリは本や書類も食べる

本や書類が被害にあうのは、古い蔵書や資料室だけの話ではありません。一般家庭でも、押し入れにまとめた説明書、長年保管している契約書類、雑誌のバックナンバー、アルバム、学校のプリント類など、紙が密集している場所は十分に対象になります。

ゴキブリは、本棚の前面のような開けた場所より、背後の壁際、最下段の奥、書類束の下、箱の中など、暗くて静かな場所を好みます。そのため、見た目が整っている本棚でも、奥側だけで被害が進んでいることがあります。

食害の特徴は、角が丸く欠ける、表紙の端が荒れる、背の接着面周辺が崩れる、ページの一部に不規則な穴や削れが出るなどさまざまです。これらは紙魚やほかの紙害虫でも起こり得ますが、ゴキブリの場合は周辺にフン、におい、抜け殻、壁際の汚れなどがあわせて見つかることが多いです。

特に本棚の裏側や、紙袋に詰めたままの書類群は通気が悪く、湿気がこもりやすいため危険です。大切な書類ほどビニール袋へ密封して終わりではなく、保管場所全体の環境を見直す必要があります。

また、ゴキブリ被害は「食べられた量」だけで判断できません。仮に大きく食われていなくても、フンや歩行による汚染、湿気を呼び込む環境変化、カビの誘発など、二次被害が起こることがあります。つまり、紙に傷が少ないから安心というわけではありません。

書類の保存価値が高いほど、食害そのものより保管環境の悪化を恐れるべきです。取扱説明書や保証書のような日常書類であっても、必要なときに読めなくなると意外に困ります。

本や書類の被害を防ぐ基本は、定期的に動かすこと、ホコリをためないこと、床置きしないこと、壁にぴったり密着させすぎないことです。書棚の奥行きいっぱいに詰め込むより、少し余白を作って通気を確保した方が安全な場合もあります。紙類の食害は地味ですが、気づいたときには被害が積み上がっていることが多いため、早めの環境改善が大切です。

見落としやすいポイント

本棚の前面がきれいでも、壁際のすき間や最下段の奥にフンや抜け殻がたまっていることがあります。見える場所だけで判断しないことが大切です。

書類保管で意識したいこと

重要書類はふた付きケースに入れつつ、ケースの外側と周辺床面も掃除してください。収納用品だけ整えても、設置場所が湿っていれば根本対策にはなりません。紙類の価値を守るには、収納方法と置き場所の両方が重要です。

ゴキブリはのりを狙いやすい

紙類の被害でとくに意識したいのが、ゴキブリはのりを狙いやすいという点です。本の背、封筒の貼り合わせ部分、紙箱の接着面、ラベルやシールの端、製本の継ぎ目などには、ゴキブリが利用しやすい成分が集まりやすくなります。紙の表面そのものよりも、まずは接着剤、糊、そこに付いたホコリや皮脂、劣化でにじみ出る成分を狙い、その結果として周辺の紙まで傷んでしまうという見方をすると、被害の出方がよく理解できます。

特に古い本や古紙は、糊の劣化が進んで独特のにおいを発したり、接着部が柔らかくなったりしていることがあります。

こうした部分は湿気も抱え込みやすく、ゴキブリにとっては見つけやすく、かじりやすいポイントです。封筒や紙箱の角だけ傷んでいる、背表紙の接着部だけ妙に荒れている、ラベルまわりだけ食われているといった場合、のり由来の誘引を疑うのが自然です。紙全体が満遍なく傷むのではなく、接着のある部分に被害が集中するのは、このためです。

家庭では、書類整理のつもりで紙製ファイルや紙箱を増やしすぎると、かえってのり由来のポイントを増やしてしまうこともあります。もちろん紙製収納がすべて悪いわけではありませんが、長期保管品や大切な資料については、紙箱よりも樹脂製ケースの方が管理しやすい場面もあります。また、ラベルシールの端が浮いている場所や、古いガムテープ跡も汚れがたまりやすく、ゴキブリにとっては探索対象になりやすいです。

のりを狙う傾向を理解しておくと、被害予防の精度が上がります。単に紙を片づけるだけでなく、糊や接着面の多い古い紙箱を減らす、背表紙の劣化した本を点検する、封筒や紙袋を長くため込まない、といった一歩先の対策につながるからです。紙の量だけでなく、どんな紙製品が置かれているかを見る視点が大切です。

のり由来の被害が出やすいもの

文庫本や雑誌の背、宅配ラベルの貼られた箱、古い封筒、紙箱の継ぎ目、シール跡のあるファイルなどは要注意です。接着面にホコリや湿気が重なると、ゴキブリにとってさらに魅力的な条件になります。

注意したい点

紙の傷みを見つけても、原因はゴキブリだけとは限りません。紙魚、カビ、湿気による劣化などが重なることもあるため、発生サインを複数あわせて判断するのが安全です。

ゴキブリの卵と段ボールの注意点

卵鞘は小さなカプセル状で、色は茶色から濃い茶色に見えることが多く、段ボールの折り目や裏側、家具のすき間に付着している場合があります。ここで厄介なのは、卵鞘は見逃しやすく、一般的な家庭用殺虫剤だけでは処理しにくいことがある点です。

見つけたら放置せず、物理的に確実に処分する意識が必要です。見た目が小さいため軽く考えられがちですが、卵鞘の存在は、その周辺がすでにゴキブリにとって安全な場所になっている可能性を示します。

段ボールとの組み合わせが危険なのは、折り目、底面、重なり部分など、卵鞘を見つけにくい場所が多いからです。箱の外側だけを見て異常がないと判断すると、見落としにつながります。

しかも、段ボールは持ち運びされるので、屋外や倉庫で付着したものをそのまま家に持ち込むリスクもあります。通販の荷物が増える時期や、引っ越し、模様替え、大量の買い物の後などは、段ボール管理が甘くなりやすいため注意が必要です。

空の卵鞘であっても安心はできません。すでに幼虫が出た後である可能性があるからです。つまり、空っぽなら無害とは言い切れず、むしろ発生が進んだ後かもしれません。卵が一つだけ見つかった場合でも、それを単発の偶然と考えず、周辺にフン、抜け殻、水分源、隠れ場所がないかをセットで確認してください。ゴキブリの問題は、個体の有無よりも環境条件の継続性が重要です。発生しやすい環境が残っていれば、再び入り込みます。

卵が気になっている場合は、ゴキブリの卵が空っぽなときに考えたい繁殖サインと駆除の考え方も確認しておくと、対応の優先順位を決めやすくなります。卵鞘を見つけた時点で、段ボール保管、紙類の山、水回りの状態を一緒に見直すことが、再発を防ぐ最短ルートです。

卵鞘を見つけたときの考え方

一つ見つかったら、その周囲だけで終わらせないことが大切です。見つけた場所から半径数メートルの範囲で、段ボール、紙袋、家具の裏、水分源、食べこぼし、通気の悪い収納を点検してください。卵鞘は結果であり、原因は環境側にあることがほとんどです。

ゴキブリは紙を食べる時の対策

ここからは、紙類の食害や段ボール由来の持ち込みを防ぐための実践編です。大切なのは、殺虫剤だけに頼らず、水分、保管方法、侵入経路、ベイト剤の使い方を組み合わせて環境そのものを変えることです。目の前の一匹だけをどうにかするのではなく、紙類の周辺をゴキブリにとって暮らしにくい場所へ変えていく意識が重要です。

ゴキブリ対策は水分管理が基本

ゴキブリ対策で最初に見直したいのは、エサよりもむしろ水分です。ゴキブリはわずかな水分でも生存しやすいため、シンク周り、洗面台、排水口、結露しやすい窓際、加湿器の周辺などは重点的に管理したい場所です。

紙を食べるかどうか以前に、住み続けられる環境を断つことが基本になります。紙類がある場所にゴキブリが出ると、つい紙の量ばかり気になりますが、実際には水気が残る環境が定着を後押ししていることが多いです。

夜のうちにシンクや洗面ボウルの水滴を拭く、スポンジや布巾を濡れたまま放置しない、排水受けや三角コーナーのぬめりをためない、冷蔵庫下の結露を確認する、といった行動はどれも地味ですが効果的です。水回りの小さな習慣は、ゴキブリにとっての「水場」を減らすことにつながります。とくに就寝中は人の活動が減り、ゴキブリが動きやすい時間帯なので、夜のリセットが効いてきます。

また、湿気対策はキッチンや洗面所だけではありません。本棚のある部屋、押し入れ、クローゼット、窓際の収納も重要です。紙類そのものが吸湿し、環境をじわじわ悪化させることがあるからです。除湿器やサーキュレーターを使う、家具を壁に密着させすぎない、床に直接物を置かないといった工夫も有効です。

米国環境保護庁でも、IPMの考え方として予防重視と水分・環境管理の重要性が示されています。(出典:米国環境保護庁 EPA「Introduction to Integrated Pest Management」)

長く家を空けるときも、水回りや湿気対策の有無で差が出ます。留守前の管理を詳しく知りたい方は、1週間家を空ける時のゴキブリ対策も役立ちます。毎日完璧を目指す必要はありませんが、水気を残さない習慣を続けることが、紙類被害を含む総合的なゴキブリ対策の土台になります。

実践しやすい基本ルール

寝る前に、シンク、洗面台、調理台の水気を拭く習慣をつけるだけでも、ゴキブリが居着きやすい条件を減らせます。

水分管理で見落としやすい場所

食洗機の下、冷蔵庫下の結露、ペットの水皿まわり、観葉植物の受け皿、浴室前のマット、加湿器の周辺は盲点です。こうした場所の水分は量が少なくても、ゴキブリにとっては十分な資源になることがあります。

ゴキブリ対策で段ボールを減らす

家庭で再現性が高い対策のひとつが、段ボールをため込まないことです。通販の空き箱を収納代わりにする使い方は便利に見えますが、ゴキブリ対策の観点ではおすすめしません。とくにキッチン、洗濯機まわり、冷蔵庫の横、玄関収納の下段などは、温度と湿度が上がりやすく危険です。そこへ段ボールが加わると、暗さ、隠れ場所、吸湿性、紙由来のエサ場という条件がそろいやすくなります。

一時保管が必要な場合でも、床に直置きせず、できるだけ短期間で処分してください。開封後の箱は折りたたみ、ガムテープの粘着部や折り目に異常がないかを軽く確認するだけでも違います。大量に箱が出る時期は、箱をまとめる場所自体を見直すのが有効です。例えば、風通しのよい場所へ一時的に置き、定期回収日に合わせて早めに出すだけでも、室内に抱え込む時間を短くできます。

また、引っ越し後や模様替え後は、段ボールを「あとで使うかもしれない」と残しがちです。しかし、使用予定のない箱を保管しても、防虫上のメリットはほとんどありません。プラケースやフタ付きの収納に置き換えた方が、湿気や汚れの管理もしやすくなります。段ボールを減らすことは、食害防止と潜伏防止を同時に進められる、費用対効果の高い対策です。特に紙類の多い家では、段ボール管理を徹底するだけで発生リスクがかなり下がるケースがあります。

段ボール対策は単なる片づけではなく、侵入・定着・繁殖の足場を削る行動です。見た目をきれいにすることが目的ではなく、ゴキブリにとって都合のよい「仮住まい」を作らないことが本質です。紙の山をなくすだけでなく、家のどこに紙資材が集まりやすいかを把握し、ため込まない仕組みを作ることが重要です。

段ボールを減らすコツ

開封場所を玄関付近に固定する、空き箱の一時置き場を決める、回収日をスマホで管理する、収納箱として再利用しない、といった仕組み化が有効です。気合いではなくルールで減らすと、長続きしやすくなります。

ゴキブリ対策で本棚を清潔に保つ

本棚や書類棚は、紙が多いだけでなく、掃除の手が届きにくい場所でもあります。そのため、ゴキブリ対策では本棚を清潔に保つことが非常に重要です。月に一度でもよいので、本を少しずつ抜いて、棚板のホコリ、背表紙の汚れ、壁とのすき間を確認してください。前面だけを拭いて満足してしまうと、実際にゴキブリが通る奥側の環境が放置されやすくなります。

紙魚やカビなど、ほかの紙害虫・微生物の問題が重なっている場合もあるため、紙類の保管環境は乾燥しすぎず、湿りすぎない状態を目指します。湿度が高い部屋では除湿機やサーキュレーターも有効です。大切な書類はふた付きケースへ、本は床に平積みしない、古紙は長く置かない、という基本だけでも差が出ます。さらに、棚板の最下段は床のホコリや湿気の影響を受けやすいので、あまり使わない紙類を置きっぱなしにしない工夫が必要です。

収納の見直しでは、ぎゅうぎゅうに詰め込みすぎないことも大切です。本を詰めすぎると通気が悪くなり、点検もしにくくなります。少し余白を作っておくと、本を抜くときの負担が減り、掃除のハードルも下がります。紙袋や封筒でざっくり分類する方法は手軽ですが、長期保管ではホコリや湿気を抱え込みやすいので、できればケース収納へ切り替えたいところです。

紙類を守るという観点では、防虫剤や精油を使いたくなる方も多いのですが、紙の近くで強いにおい成分を多用すると、保管物への影響やペットへの配慮が必要になることがあります。したがって、本棚まわりはまず掃除、通気、除湿、不要紙の整理を優先し、そのうえで必要に応じて別の対策を加えるのが安全です。本棚を清潔に保つことは、見た目のためではなく、ゴキブリの隠れ場所と移動経路を断つための対策だと考えてください。

注意したい点

防虫を優先するあまり、においの強い薬剤や精油を紙のすぐ近くで多用すると、紙や印刷、保管物に影響することがあります。大切な資料の近くでは使用方法をよく確認してください。

本棚掃除の順番

上段からではなく、最下段と壁際の奥から始めると異常に気づきやすくなります。フンや抜け殻が見つかった場合は、掃除機だけで済ませず、収納物を一度抜いて周辺環境全体を見直してください。

ゴキブリ対策にベイト剤を使う

室内で継続的に見かける場合は、ベイト剤の活用が有力です。ベイト剤は、ゴキブリに食べさせて巣の個体にも影響を広げる考え方で使う製品が多く、通り道や潜伏場所の近くに置くのが基本です。むやみに広範囲へ殺虫スプレーをまくより、状況によっては効率よく作用することがあります。特に、紙類の食害や段ボール周辺の活動が疑われる場合、目に見える一匹だけを追い回すより、潜伏場所近くへ適切に設置する方が理にかなっています。

ただし、ベイト剤は置けば何でも解決する万能策ではありません。設置場所がずれていると十分な効果が出にくくなります。冷蔵庫の裏、シンク下、食器棚の下、家具の脚まわり、玄関のすき間など、ゴキブリが通りそうな場所を絞ることが大切です。また、油汚れや食品カスが多すぎる場所では、ベイト剤以外のエサが豊富にあるため、効きが落ちることもあります。つまり、ベイト剤は掃除とセットで考える必要があります。

交換時期や有効期間は製品ごとに異なるため、自己流で放置しないことも大切です。見た目が残っていても有効成分や誘引性が落ちる場合があります。小さな子どもやペットがいる家庭では、誤食リスクに十分注意し、設置場所を工夫してください。ベイト剤の近くに殺虫スプレーを大量散布すると、ゴキブリが近寄らなくなり逆効果になる場合もあるため、併用方法には注意が必要です。

また、ベイト剤で様子を見る段階を過ぎているケースもあります。卵鞘が複数見つかる、幼虫を頻繁に見る、夜間に複数匹が出る、段ボールや本棚の奥でフンが増えている、といった状況なら、環境改善とあわせて専門業者の点検を検討する価値があります。製品ごとの適用範囲や交換目安は異なるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。また、住環境や同居家族の状況に合わせた判断が必要なため、最終的な判断は専門家にご相談ください。

ベイト剤を活かすコツ

通り道の近くへ置くこと、周辺の水分と食べこぼしを減らすこと、交換時期を守ることの3つが基本です。製品選びだけでなく、使い方で差が出ます。

ベイト剤が向きやすいケース

夜に1〜2匹見かける、隠れ場所の見当がある、紙類の周辺に活動痕があるといった場合は、設置の効果を確認しやすいです。一方で、発生が大きい場合はベイト剤だけでなく、侵入経路や巣の位置を含めた総合対策が必要になります。

ゴキブリが紙を食べる前に防ぐ

ここまで見てきたように、ゴキブリは紙を食べることがありますが、問題の本質は紙だけではありません。紙、のり、湿気、ホコリ、段ボール、狭いすき間が重なると、ゴキブリにとって快適な生活圏ができあがります。だからこそ、対策は単発ではなく、環境管理を続けることが重要です。紙の被害を見つけてから動くのでは遅れることがあるため、紙を食べる前に住みにくい環境を作るという発想が欠かせません。

私のおすすめは、まず水分を断つ、次に段ボールを減らす、そのうえで本棚や紙類の保管場所を掃除し、必要ならベイト剤を併用するという流れです。この順番には理由があります。水分が残っていれば定着しやすく、段ボールが多ければ潜伏しやすく、紙類が乱れていれば被害の発見が遅れるからです。つまり、見えた一匹への対処より、環境側の魅力を落とす方が再発防止につながります。とくに紙製品が多い家では、保管場所の整理そのものが強力な防除になります。

これで改善しない、卵鞘や幼虫が繰り返し見つかる、被害範囲が広いといった場合は、巣が別の場所にある可能性があります。キッチン設備の裏、壁内のすき間、配管周辺、家電裏、収納の死角などは家庭で完全に追いきれないこともあります。

費用は物件の広さや施工内容で変わるため、料金はあくまで一般的な目安として考え、最終的な判断は専門家にご相談ください。小さなお子さんやペットがいるご家庭、飲食物や大切な紙資料を多く扱う環境では、薬剤の選び方や施工方法にも配慮が必要です。

最後に強調したいのは、紙をゼロにすることが目的ではないという点です。現実には紙製品は生活からなくせません。重要なのは、ため込まない、濡らさない、汚れを残さない、潜ませない、早めに気づくことです。これを習慣化できれば、ゴキブリが紙を食べる状況そのものを作りにくくなります。

予防の優先順位

まずは水分、次に段ボール、次に紙類保管の整理、最後に薬剤の最適化という順序で進めると、無駄が少なくなります。見た目のきれいさより、ゴキブリにとっての住みにくさを基準に考えることが成功のコツです。

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この記事を書いた人

名前(愛称): クジョー博士
本名(設定): 九条 まどか(くじょう まどか)

年齢: 永遠の39歳(※本人談)
職業: 害虫・害獣・害鳥対策の専門家/駆除研究所所長
肩書き:「退治の伝道師」

出身地:日本のどこかの山あい(虫と共に育つ)

経歴:昆虫学・動物生態学を学び、野外調査に20年以上従事
世界中の害虫・害獣の被害と対策法を研究
現在は「虫退治、はじめました。」の管理人として情報発信中

性格:知識豊富で冷静沈着
でもちょっと天然ボケな一面もあり、読者のコメントにめっちゃ喜ぶ
虫にも情がわくタイプだけど、必要な時はビシッと退治

口ぐせ:「彼らにも彼らの事情があるけど、こっちの生活も大事よね」
「退治は愛、でも徹底」

趣味:虫めがね集め

風呂上がりの虫チェック(職業病)

愛用グッズ:特注のマルチ退治ベルト(スプレー、忌避剤、ペンライト内蔵)

ペットのヤモリ「ヤモ太」

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