ムクドリの芝生トラブル解決|掘り返しと糞害の原因と対策方法

ムクドリの芝生被害で、庭が穴だらけになったり、掘り返しで芝がボロボロになったりして困っていませんか。

さらに糞害で白い汚れが増え、うるさい鳴き声まで重なると、毎日のストレスはかなり大きいはずです。

ただ、ムクドリが来る庭には理由があります。多くは芝生の土の中にコガネムシ幼虫などの餌がいて、ムクドリにとって「探しやすい食堂」になっているケースです。

そして厄介なのが、ムクドリは一度「安全で餌がある」と学習すると、繰り返し同じ場所に通いやすい点です。だからこそ、追い払いだけで終わらせず、芝生側の環境(=餌の発生源)まで含めて手順化すると、効果が安定しやすくなります。

この記事では、駆除に踏み込まずに、追い払いの対策としてテグスや防鳥ネット、忌避剤の使いどころを整理しつつ、鳥獣保護管理法に触れない安全な範囲で、芝生被害を減らす手順をまとめます。

この記事を読むことで理解できる内容は以下のとおりです。

  • ムクドリが芝生を狙う原因と、穴だらけになる仕組み
  • 糞害やうるさい問題を、現実的に減らす優先順位
  • テグス・防鳥ネット・忌避剤の使い分け
  • 鳥獣保護管理法に抵触しないNG行為と相談先
目次

ムクドリの芝生被害はなぜ

ここでは、ムクドリが芝生に集まる理由を「餌」「環境」「行動」の3点で整理します。原因が分かるとムダな出費が減り、対策の効きも上がります。逆に、原因を飛ばしてグッズだけ増やすと「効かない」「慣れた」で迷路に入りがちです。まずは現場の観察からいきましょう。

芝生の穴と掘り返しの原因

ムクドリの芝生被害で一番目につくのが、点々とした穴や、表面が荒れたような掘り返しです。

結論から言うと、これは芝を食べているというより、芝の下にいる虫を探す行動で起きるケースが多いです。

虫退治の現場でも「芝が食われた」と感じている方ほど、実際は根が弱っていて、鳥がそれをきっかけに土をほじり始める流れがよくあります。

ムクドリは地面にくちばしを刺し、土の中で押し広げるような動きで獲物を探します。

これを繰り返すと、芝の根が切れたり、根の周囲の土が乾きやすくなったりして、パッチ状に弱っていきます。

さらに、弱った芝は密度が落ちて土が露出しやすくなるため、鳥から見ると「掘りやすい」「虫を取り出しやすい」状態になり、悪循環が加速します。

穴の形にもヒントがあります。

ムクドリが探ると、直径が小さめの穴が多数できたり、芝の葉がちぎれて散ったように見えたりします。

反対に、スコップでえぐったような大穴ではなく、細かい点在が目立つのが特徴です。

朝〜昼に芝生を歩き回りながら同じ場所を集中的につついているなら、ほぼ「虫の探索」を疑ってOKです。

見分けの目安

穴が小さく点在し、朝〜昼に鳥が歩き回っているなら、芝の下の虫探しが原因の可能性が高いです。

一方で、芝生が広範囲にめくれている、根ごと剥がれるように浮いている場合は、虫害がかなり進んでいることもあります。

芝が弱っていると、手でつまむだけでペリッと剥がれることがありますが、これは根が食われて“接着”が効いていないサインです。

こうなると、ムクドリが来たこと自体が「すでに土中で問題が起きている」証拠になりやすいです。

ここで大事なのは、ムクドリだけを敵にしないことです。

鳥が来るのは困りますが、彼らは「餌がある」「安全」だから来ています。

つまり、芝生の穴だらけは、芝生側の環境トラブルを知らせる警報でもあります。

次の「幼虫チェック」を最優先にして、原因の芯を抜いていきましょう。

また、被害が出ると焦って芝生を強く踏み固めたり、過剰に刈り込んだりする方もいますが、これは逆効果になりやすいです。

芝の回復には根の呼吸と水の通り道が必要です。

芝を守るためにやることは「原因を見つけて」「段階的に」対処すること。ここを押さえるだけで、あとがラクになります。

コガネムシの幼虫が餌になる

ムクドリが芝生に来る最大の理由は、土の中にコガネムシの幼虫(いわゆるジムシ)がいることです。

幼虫は芝の根を食べて芝を弱らせますが、ムクドリから見ると高栄養のごちそうです。

私の経験上、ムクドリが毎日のように芝生をほじる家は、土を開けると幼虫が複数見つかる確率がかなり高いです。

逆に、幼虫がいない(少ない)芝では、鳥は立ち寄っても長居しにくい傾向があります。

コガネムシ幼虫が増えやすい芝生には特徴があります。

たとえば、サッチ(枯れ葉や根の層)が厚い、土が柔らかく有機物が多い、夜間に灯りがあって成虫が寄りやすい、夏から秋にかけて水やりが多いなどです。

こうした条件が重なると、成虫が産卵しやすく、幼虫も育ちやすくなります。

つまり「芝がよく育つ環境」が、同時に「虫も育つ環境」になっていることがあるわけです。

まずは土の中を確認する

ムクドリがよく突いている場所を中心に、芝を30cm四方くらいで少しだけめくってみてください。

スコップで切り込みを入れ、根のマットごと持ち上げるイメージです。

乳白色でC字型に丸まる幼虫が複数見つかるなら、誘引の本命です。

目安として、30cm四方で数匹以上見つかるようなら「ムクドリが来ても不思議ではない密度」と考えていいでしょう(あくまで一般的な目安です)。

幼虫は根の近くにいることもあれば、乾燥や気温で深さが変わることもあります。

見つからない場合でも、別の場所や少し深めを確認してください。

ムクドリが掘っている地点は「当たり」になりやすいので、そこを優先すると効率的です。

幼虫を減らすとムクドリも減る

ムクドリ対策は「鳥だけ」を追うより、餌(幼虫)を減らして魅力を落とすほうが、長期的に効きやすいです。

芝生用の殺虫剤は、成分や対象害虫、散布方法が製品ごとに異なります。

使用する場合はラベル・注意事項を必ず確認し、用法用量を守ってください。

特に、ペットやお子さんが芝で遊ぶ家庭では、散布後の立ち入りや散水の指示など、書かれていることをそのまま守るのが鉄則です。

薬剤を使わない方向でいくなら、サッチ管理やエアレーションで「幼虫が住みにくい土」に寄せるのが現実的です。

サッチが厚いと、卵が守られ、幼虫が隠れやすくなります。

エアレーションで土の通気と排水を改善すると、芝が強くなるだけでなく、虫の発生が偏りにくくなることがあります。

つまり、ムクドリ対策の根っこは「芝を強くして、虫を増やさない」ことです。

もう一つ現場で効くのが、夜間の灯り対策です。

コガネムシ成虫は光に寄る種類が多く、玄関灯や庭の照明があると飛来が増えるケースがあります。

照明を完全に消すのは難しくても、必要な時間だけ点灯にする、光が漏れにくい器具にする、照明の位置を変えるなどで“寄り”を減らせる可能性があります。

これも万能ではありませんが、原因の上流に手を入れる意味があります。

注意

薬剤はペットや子どもの利用状況、近隣環境によって向き不向きがあります。迷う場合は、販売店や専門家に相談し、最終判断はご自身の責任で行ってください。

ここまで読んで「結局どれからやればいい?」となったら、まずは幼虫チェックです。

原因が“当たっている”かどうかを確かめるだけで、やるべき対策が一気に絞れます。

ムクドリは賢い鳥なので、追い払いだけを繰り返しても、餌が残る限り戻ってきます。

餌の発生源に手を入れるのが、最短ルートです。

糞害で芝生が肥料焼け

糞害は見た目のストレスだけでなく、芝生にとってもダメージになります。

鳥の糞は尿酸を含み、同じ場所に集中的に落ちると肥料焼けのように葉が傷んだり、変色したりすることがあります。

特に、ムクドリが芝生の端や塀沿い、物置の近くなど「止まりやすい場所」で糞を落とすと、そこだけ白く汚れ、芝も弱っていきます。

ここで重要なのが、糞害は「落ちたから終わり」ではない点です。

糞は湿ると地面や葉に密着し、時間が経つほど落としにくくなります。

また、糞が分解すると窒素が局所的に濃くなり、芝が焼けるように傷むことがあります。

つまり、放置すると見た目の汚れが長引くだけでなく、芝の回復まで遅れます。

衛生面も軽視できません。屋外とはいえ、野鳥の糞には病原体が含まれる可能性があります。

特に小さなお子さんが芝生で遊ぶ家庭では、糞が乾いて粉状になったものを吸い込んだり、手についたまま口に入ったりするリスクがゼロではありません。

大げさに怖がる必要はありませんが、「気づいたら早めに回収する」のが安全です。

掃除の現実解

乾いてからこすり落とすと広がりやすいので、可能なら少量の水でふやかし、周囲に飛散させないように回収します。

芝生と周辺設備へのダメージも考える

糞は芝だけでなく、敷石、ウッドデッキ、ベンチ、エアコン室外機、車、洗濯物などにも影響します。

特に塗装面や金属面は、糞を放置すると変色や腐食が起きることがあります。

芝生対策の記事ですが、生活被害を減らすなら「落とされた場所」を把握して、止まり場対策に繋げるのが近道です。

掃除の手順は安全と飛散防止が最優先

掃除をする時は、乾いた糞をいきなりほうきで掃くのは避けてください。

粉が舞いやすく、周囲に広がります。可能ならマスクと手袋を着け、少量の水で湿らせてから、ペーパーやちりとり等で回収します。

芝生上なら、ホースで強く流すより、まず固形物を回収してから軽く洗い流すほうが周囲への拡散を抑えられます。

また、芝生に糞が多い状態が続くなら、芝の回復のために“点”でケアするのも手です。

糞が集中した箇所は、軽く散水して薄め、必要なら目土を薄く入れて通気を確保します。

ただし、むやみに肥料を足すと焼けが悪化することもあるため、状況に合わせて控えめにしてください(判断が難しい場合は芝の専門家に相談するのが安全です)。

補足・色の変化は時期のサイン

ムクドリの糞の色は、食べたもの(虫・木の実など)で変わることがあります。

色の変化を知っておくと「今は何を食べているか」「芝生を餌場にしているか」のヒントになります。

糞の色や時期の特徴を知っておくと、ピークに合わせて対策を強められます。詳細は、当サイト内の関連記事も参考にしてください。

ムクドリのフンが黒く見える理由と対処

ムクドリのフンが紫になる原因と落とし方

最後に大事なことを一つ。糞害は「掃除すれば終わり」ではなく、「止まり場がどこか」を突き止めるヒントです。

芝生だけを守っても、近くの電線や庭木がねぐら化していると、糞は落ち続けます。

次の「うるさい時間帯」と合わせて、鳥の動線を読んでいきましょう。

ムクドリがうるさい時間帯

ムクドリがうるさいと感じる時間帯は、住環境によって差がありますが、一般的には夕方〜夜にかけて騒がしくなりやすいです。

群れが集まってねぐらに入る前後は、鳴き声が重なり、体感として一気に音量が上がります。

芝生被害の相談でも、「日中は数羽なのに、夕方になると急に増える」という話は珍しくありません。

この違いは、ムクドリの行動パターンで説明できます。

日中は小さなグループに分かれて採餌し、夕方になると安全な場所に集結して休みます。

つまり、芝生で見えるのは「食べに来た個体」で、夕方の騒音は「集まって寝る個体」まで合流した結果です。

芝生での採餌は朝〜昼に見かけることが多い一方、夕方の騒音は芝生というより「止まり場(電線・街路樹・屋根)」が原因になりやすいです。

芝生被害と騒音は“別ルート”で考える

ここが混ざると対策が空回りします。

芝生の穴だらけは主に採餌の問題、うるさいのは主にねぐらの問題です。

採餌対策としては餌(幼虫)と芝面の侵入阻止、ねぐら対策としては止まり場を使いにくくする工夫が中心になります。

どちらも必要な場合は、優先順位を付けて段階的にやると、費用と手間が増えにくいです。

時間帯でやるべき観察ポイントが変わる

おすすめは、次の2回だけ“観察タイム”を作ることです。

  • 朝〜午前:芝生に降りて歩き回るか、穴を掘るか、どこから入ってくるか
  • 夕方〜薄暗くなる頃:どこに集まるか、どの木や電線に止まるか、移動のルート

これだけで「芝生の対策を強める場所」と「止まり場側の対策を考える場所」が見えてきます。

例えば、夕方に庭木に集まるなら、その木の枝ぶりが密で止まりやすい可能性があります。

電線なら、近隣一帯の問題になっていることもあります。

規模が大きい場合は個人で抱え込まず、自治体へ相談するほうが早いケースもあります。

補足

季節で群れの動きが変わるため、「急に増えた」「急に静かになった」が起きます。時期の見立てに迷うなら、こちらも参考になります。

ムクドリは渡り鳥なのか?季節の動き

なお、音の感じ方は人によって差があり、近隣トラブルにも繋がりやすいテーマです。

強い方法に走る前に、まずは「いつ・どこで・どれくらい」を記録して、相談時に話が通りやすい形にしておくのが安全です。次の法律の話にも繋がります。

駆除は不可 鳥獣保護管理法

芝生被害がつらいほど「駆除したい」と思うのは自然ですが、ここは強く注意が必要です。

ムクドリは野鳥であり、原則として許可なく捕獲・殺傷はできません

さらに、卵の採取や、卵・ヒナがいる巣の撤去も、状況によっては問題になります。

やってしまってからでは取り返しがつかないので、「追い払い」と「環境を変える」に徹してください。

やりがちなNG行為を先に潰す

現場でよく聞く“やりがち”を、あえて列挙します。

  • 罠や粘着物で捕まえようとする(捕獲に該当するリスクが高い)
  • パチンコやエアガンで撃つ(殺傷・損傷に該当する可能性がある)
  • 卵やヒナがいる巣を勢いで撤去する(時期によっては重大なトラブルになり得る)
  • 毒餌・薬剤を餌に混ぜる(危険性が高く、絶対におすすめしない)

これらは法律面だけでなく、安全面(誤って人やペット、他の野鳥に被害が及ぶ)でも危険です。芝生の問題を解決するために、別の大問題を作らないでください。

一次情報で線引きを確認する

法律の運用は自治体の窓口(都道府県・市区町村)で案内が異なることもあります。

だからこそ、まずは一次情報で「原則禁止」と「許可制度がある」ことを押さえた上で、相談するのが安全です。

(出典:環境省「捕獲許可制度の概要」)

大事な線引き

一般家庭で現実的なのは、捕獲ではなく追い払い寄せつけにくい環境づくりです。

判断が難しい場合は自治体や専門業者に相談してください。

また、被害が大きいと「自分でなんとかしたい」気持ちが強くなりますが、規模が大きいほど個人対応の限界が早く来ます。

夕方に数十羽〜数百羽規模で集まる、近隣全体で糞害が出ている、住民から苦情が出ている、といった状況なら、個人の工夫でどうにかするより、自治体の相談窓口や専門業者へ繋ぐほうが結果的に早いです。

飼育や保護に関する誤解も多いので、必要な方は以下も確認しておくと安全です。

ムクドリの飼育は可能?法律とリスク

ムクドリの芝生対策ガイド

ここからは実践編です。まずは「餌を減らす(根本原因)」「侵入させない(即効策)」の順で組み、最後に補助策を足していきます。すべての対策は、日常生活で無理なく続く形に落とし込むのがコツです。ムクドリは賢いので、単発の対策を置きっぱなしにすると、慣れて戻ってきやすくなります。だから“仕組み”で勝ちにいきましょう。

追い払いはテグス設置が基本

芝生への侵入を減らす即効策として、私がまずおすすめするのがテグス(防鳥糸)です。

鳥にとって見えにくい細いラインが「羽に触れる不快感」になり、着地や歩行のルートを嫌がることがあります。

ここで重要なのは、テグスは「物理的に完全遮断」ではなく、「心理的に嫌がらせて避けさせる」道具だという点です。

だからこそ、張り方の設計が効き目を左右します。

ムクドリ向けは低いラインが効く

ムクドリは着地後に歩いて採餌します。

だから、上だけを張っても、入り込まれたら終わりです。

目安としては、地上10〜15cmの下段を必ず入れ、可能なら30〜40cmあたりの中段も足します。

下段は「歩行侵入」を嫌がらせる役、中段は「着地アプローチ」を崩す役です。

二段にすると、鳥の動きがぎこちなくなり、芝生に長居しにくくなります。

間隔は30〜50cmを目安に

大きい鳥向けの広い間隔だと、ムクドリはすり抜けやすいです。

芝生全体を守るなら、30〜50cm程度の密度で格子状に張ると「侵入ルート」を作りにくくなります。

慣れ対策として、完全な平行ではなく、部分的に交差させる、入口側だけ密度を上げる、などの工夫も有効です。

設置で失敗しやすいポイント

  • たるむと見切られやすいので、できるだけピンと張る
  • 人の動線は引っかかり事故が起きるので、着脱式にする
  • 慣れ対策として、定期的に張り方を少し変える

テグス設計の目安を表で整理

項目おすすめ目安狙い
下段の高さ地上10〜15cm歩行侵入を嫌がらせる
中段の高さ地上30〜40cm着地アプローチを崩す
間隔30〜50cmすり抜けルートを減らす
張り方格子+一部交差学習(慣れ)を遅らせる

上記はあくまで一般的な目安です。芝の広さ、支柱の立てやすさ、生活動線(転倒リスク)に合わせて調整してください。

設置後にやるべき“チェック”が効果を決める

テグスは張って終わりではありません。

設置後2〜3日は、朝の時間帯に「侵入口ができていないか」「糸がたるんでいないか」「鳥が着地して歩けていないか」を確認してください。

ムクドリは隙間を見つけるのが上手いので、最初の数日で“抜け道”を潰すと安定します。

そして、効いている時のサインは「芝生の中に入らず、縁でウロウロして諦める」です。

逆に、テグスをまたいで普通に歩き回るなら、下段が高い、間隔が広い、たるみがある、またはそもそも餌が多すぎて粘られている可能性があります。

そういう時は、テグスを増やす前に、幼虫対策(餌の削減)とセットで考えてください。

安全面の注意

テグスは見えにくいぶん、人が引っかかるリスクがあります。

小さな子どもやペットがいる家庭では、設置場所と高さを慎重に決め、危険がある場合は無理に使わないでください。

私の結論として、テグスは「低いライン」「適度な密度」「安全第一」の3点を守れば、コスパの良い追い払い策になりやすいです。

ただし、ムクドリが“餌のために頑張る価値がある”と判断している間は粘ります。

だからこそ、次のネットや忌避剤も含めて、状況に合わせた重ね技にしていきましょう。

防鳥ネットは20mm目安

テグスで改善しない、もしくは確実性を上げたい場合は防鳥ネットが候補になります。

ネットは「入れない」状態を作れるので、短期で効果が出やすい一方、芝生との相性は工夫が必要です。

芝の上に直接ベタ掛けすると、光や風を遮って芝を弱らせやすく、芝刈りもできなくなります。

つまり、ネットは万能ではなく「設置設計」が成否を決めます。

浮かせて張るのが基本

芝面から空間を確保して「トンネル状」または「枠を組んで上に張る」形にすると、芝の生育と管理の両方を守れます。

簡単に言えば、芝とネットの間に“隙間の空間”を作り、芝が蒸れないようにするイメージです。

市販の支柱や園芸フレームを使えば、DIYでも構築できますが、強風時の安全(飛散)には必ず配慮してください。

網目はムクドリの体格を考えると、一般的には20〜30mmあたりが候補になりやすいです(製品により用途が異なるため、対象鳥種や推奨サイズは必ず製品説明を確認してください)。

網目が大きいと、体を押し込んで侵入することがあります。

逆に小さすぎると通気が落ちたり、落ち葉が溜まりやすくなったりするため、芝生の管理負担が増えることもあります。

部分防御で“被害ホットスポット”を守る

芝生全体をネットで覆うのが難しい場合は、ムクドリが特に集中する「被害ホットスポット」だけを守る方法が現実的です。

たとえば、幼虫が多かった場所、日当たりがよく虫が出やすい場所、鳥が入ってくる側の端など、被害が偏る場所だけをまず防御します。

これで被害の7〜8割が止まるケースもあります。

ネットを検討する判断基準

  • 芝生の特定エリアだけ毎日掘られて回復が追いつかない
  • テグスを張っても生活動線の都合で密度を上げられない
  • 短期間だけでも確実に守りたい(芝の張替え直後など)

補足

芝生全体をネットで覆うのが難しい場合は、ムクドリが特に集中する「被害ホットスポット」だけを部分防御する方法もあります。

ネットは効きやすい反面、見た目や手間、風対策がセットになります。

だからこそ、私は「常設」にこだわらず、被害が強い季節・期間だけ使う運用もおすすめしています。

芝の回復が追いついて餌(幼虫)が減ってきたら、ネットの出番は減っていきます。

次は、補助策の忌避剤です。

忌避剤スプレーの効果と限界

忌避剤(スプレー等)は、手軽さが最大のメリットです。

ムクドリが嫌がる臭い・味・触感を利用して「ここは居心地が悪い」と学習させます。

現場の感覚でいうと、忌避剤は“単独で逆転勝ち”する武器というより、物理対策(テグス・ネット)と原因対策(幼虫)を補強するサポート役として使うと安定します。

短期の補助として使う

屋外の芝生は雨や散水で流れやすく、効果は長続きしにくい傾向があります。

さらに、ムクドリは慣れが早いので、同じ刺激が続くと効きが落ちることもあります。

だから、私は「被害のピーク時に短期集中で使う」「テグスを張った直後に合わせて使い、初期の学習を促す」など、タイミングを意識します。

また、芝生全面に毎回散布するのはコストも手間も重いです。

おすすめは、鳥が入りやすい端、最初に着地しやすい場所、止まり場の直下など、ポイントを絞って運用することです。

これだけで負担がかなり下がります。

“効いたかどうか”の判定を早めにする

忌避剤は、合う・合わないが出やすい分野です。

だから、使うなら「評価期間」を決めてください。

例えば、2〜7日程度の範囲で、鳥の滞在時間が短くなるか、掘る回数が減るかを観察します。

変化がないなら、無理に続けず、テグスの密度や幼虫対策へリソースを回すほうが合理的です。

使用前に必ず確認

忌避剤は成分や用途が製品ごとに異なります。

芝生に使えるか、ペットや子どもへの注意点があるかなど、ラベルと公式情報を必ず確認してください。

迷う場合は専門家に相談し、最終判断はご自身の責任で行ってください。

迷信に注意

「磁石で鳥が来なくなる」「超音波で完全撃退」など、断定的な宣伝には注意してください。屋外の芝生は環境変数が大きく、万能策はありません。効くかどうかは“現場で検証”が基本です。

忌避剤をうまく使うコツは、期待値を上げすぎないことです。

私は、忌避剤は「芝生を守る主役」ではなく「主役が働きやすくなる舞台装置」と捉えています。

主役はあくまで、幼虫(餌)と侵入ルートの制御。ここが固まると、忌避剤は少量で済み、結果的にラクになります。

巣撤去とダニ被害の注意

芝生被害とは別に、庭木や屋根まわりに巣ができると、糞害が増えたり、トリサシダニなどの二次被害が出たりします。

ムクドリのトラブルは「芝生を掘る」だけでなく、「近くで休む・巣を作る・糞を落とす」がセットで起きることがあるので、生活被害が強い場合はここも無視できません。

トリサシダニは、鳥や巣材に依存して増え、巣立ち後に行き場を失うと周辺へ拡散することがあります。

例えば、換気口や屋根裏、ベランダ周りなど、人の生活圏に入り込むと、刺されて強いかゆみが出ることがあります。

芝生対策の記事ですが、ムクドリが家の構造物を使っている場合、芝だけを守っても生活被害が残ることがあるため、全体像として押さえておきたいポイントです。

巣撤去は“時期”で難易度が変わる

巣に卵やヒナがいる時期は、対応を誤ると問題が大きくなります。

法律面の確認も含め、自己判断で無理に撤去せず、状況に応じて管理会社・自治体・専門業者へ相談してください。

もし巣立ち後で撤去が可能な状況でも、巣材を触る際は、マスク・手袋を着用し、巣材の粉塵を吸い込まない工夫が必要です。

巣材をむき出しでゴミ袋に入れると、ダニが袋の外に出てくることもあるため、二重袋にするなどの配慮も有効です。

巣を作らせない工夫は「侵入口」から

巣撤去が終わった後に重要なのが再発防止です。

ムクドリは「去年うまくいった場所」に戻りやすい傾向があります。

屋根の隙間、換気口のフード、雨どいの裏、ベランダの角など、巣材を運び込みやすい場所があると、再び狙われます。

侵入口の候補が分かるなら、物理的に入りにくくする(ネットやカバーなど)方向が現実的です。

相談時に揃えると話が早い情報

  • 被害場所(芝生・屋根・電線など)
  • 時間帯(朝の採餌か、夕方のねぐらか)
  • 写真(糞の量、穴の様子、止まり場)
  • いつから発生したか

安全と法律の両方が絡みます

巣が絡むケースは、鳥の保護、建物の安全、衛生リスクが同時に出ます。

無理に自力で解決せず、自治体や専門業者に相談し、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

芝生被害で悩む方ほど、実は「芝+糞+騒音+巣」の複合になっているケースがあります。

どれか一つだけに対策しても、別の要素が残ってストレスが続くことがあります。

次のまとめ手順で、全体を一度に整理しましょう。

ムクドリの芝生被害を減らす

最後に、ここまでの内容を「手順」に落とします。

ムクドリの芝生被害は、単発のグッズで終わらないことが多いので、段階的に詰めていくのが現実的です。

私は虫退治の現場でも、「診断 → 原因に手を入れる → 物理的に守る → 維持する」の流れで組み立てています。

ムクドリ相手でも、この考え方はそのまま使えます。

手順1:原因を確かめる

芝生の穴が多い場所を少しめくり、コガネムシの幼虫などがいるか確認します。

餌がいるなら、そこがムクドリに選ばれている理由です。

幼虫がいないなら、他の餌(ミミズ等)や、芝の管理状態(刈り高が低すぎて探しやすい等)が影響している可能性があります。

ここで“当たり”を付けるだけで、対策の無駄撃ちが減ります。

手順2:餌を減らして魅力を落とす

薬剤を使うかどうかは家庭事情で分かれますが、「幼虫を減らす=ムクドリが来る理由を減らす」方向は、長期的に効きやすいです。

薬剤を選ぶ場合は、芝生での登録や対象害虫、散布時期・方法を必ず確認してください。

薬剤を使わない場合は、サッチ除去、エアレーション、過度な有機物投入を避けるなど、虫が増えにくい管理に寄せます。

手順3:侵入コストを上げる

テグスを低い位置に張り、必要ならネットで部分防御します。

ムクドリが「入りにくい」と感じる状態を維持できると、別の場所へ移ることがあります。

ポイントは、侵入されやすい“入口側”を特定して、そこを重点的に守ることです。

芝生全体を完璧に囲む必要はありません。

まずは被害が大きい場所を守って、結果が出たら範囲を調整するほうが続けやすいです。

手順4:生活被害のピークに合わせる

夕方のうるさい問題は止まり場由来のことが多いので、芝生だけでなく周辺も観察し、対策を集中させます。

糞害がひどい場所があるなら、その真上が止まり場の候補です。

巣が絡む、群れが大きい、近隣全体で問題になっている場合は、個人の対応能力を超えていることもあります。

その場合は、自治体の担当窓口や専門業者に相談し、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

結論

ムクドリの芝生被害は「追い払い」だけで押し切るより、餌(幼虫)を減らして魅力を下げ、同時に侵入コスト(テグス・ネット)を上げるほうが、再発しにくくなります。

やることが多く見えても、順番を守れば最短で片づきます。

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この記事を書いた人

名前(愛称): クジョー博士
本名(設定): 九条 まどか(くじょう まどか)

年齢: 永遠の39歳(※本人談)
職業: 害虫・害獣・害鳥対策の専門家/駆除研究所所長
肩書き:「退治の伝道師」

出身地:日本のどこかの山あい(虫と共に育つ)

経歴:昆虫学・動物生態学を学び、野外調査に20年以上従事
世界中の害虫・害獣の被害と対策法を研究
現在は「虫退治、はじめました。」の管理人として情報発信中

性格:知識豊富で冷静沈着
でもちょっと天然ボケな一面もあり、読者のコメントにめっちゃ喜ぶ
虫にも情がわくタイプだけど、必要な時はビシッと退治

口ぐせ:「彼らにも彼らの事情があるけど、こっちの生活も大事よね」
「退治は愛、でも徹底」

趣味:虫めがね集め

風呂上がりの虫チェック(職業病)

愛用グッズ:特注のマルチ退治ベルト(スプレー、忌避剤、ペンライト内蔵)

ペットのヤモリ「ヤモ太」

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