シロアリ 竹食べる危険性と実例から学ぶ効果的な予防と対処法

シロアリは木材を食害することで知られていますが、「竹はシロアリの好物なのか?」という疑問を持つ方も少なくありません。

住宅や庭に竹を使っている場合、見た目や素材感だけで安心してしまうのは危険です。実は、シロアリにとって竹も条件次第では十分な加害対象となり得ます。

この記事では、他の木材と比べた竹の食害リスクや、実際に被害が出た竹の事例を紹介しながら、竹材の扱い方や注意点をわかりやすく解説していきます。また、枕木や木材との被害比較を通じて、素材ごとの特性や防虫対策の違いについても触れていきます。

さらに、シロアリが好む竹の状態とはどのようなものかを知ることで、未然に被害を防ぐためのヒントも得られるはずです。

竹を使用しているご家庭や、これから竹材の導入を検討している方にとって、有益な情報を網羅した内容となっています。

この記事を読むことで理解できる内容は以下のとおりです。

  • シロアリが竹を食べる可能性とその条件
  • 他の木材と比べた竹の食害リスクの違い
  • 実際に竹が原因で発生したシロアリ被害の事例
  • 竹材を使う際の注意点や予防策
目次

シロアリは竹を食べるのか徹底解説

目次

竹はシロアリの好物なのか?

他の木材と比べた竹の食害リスク

実際に被害が出た竹の事例

枕木や木材との被害比較

シロアリが好む竹の状態とは

竹はシロアリの好物なのか?

「竹はシロアリのエサになるのか?」という疑問は、住宅や庭に竹材を使用している方にとって非常に重要な関心事です。竹は一見、硬くて乾燥しており、木材とは性質が異なるように見えますが、実はシロアリにとって無関心ではいられない素材の一つです。

シロアリは、木材に含まれる「セルロース」や「ヘミセルロース」を栄養源としています。これは竹にも含まれており、特に乾燥して古くなった竹、あるいは地中に埋まった竹などはシロアリの活動対象となり得ます。ただし、竹は木材と違って空洞構造を持っており、加害の仕方に違いが見られるのも特徴です。

実際に、竹をあまり好まないという見解もありますが、これは「他のエサと比較して優先順位が低い」という意味であり、「まったく食べない」ということではありません。状況によってはシロアリが竹の中を通路として使い、そのまま住宅へと侵入するケースも報告されています。

したがって、竹はシロアリの主食とは言いにくいものの、条件次第では確実に食害の対象になる素材です。庭先に古い竹材を放置している場合などは、十分な注意と管理が求められます。


他の木材と比べた竹の食害リスク

竹と木材は、見た目こそ似ていますが構造・性質ともに異なる素材です。それでは、シロアリによる加害リスクという視点で比較したとき、竹はどのような位置づけになるのでしょうか?

まず、木材の中でも特に柔らかい材(杉・松など)はシロアリが好んで食べる傾向があり、被害が出やすい素材です。これに比べて竹は繊維が緻密で水分を抜いた後は比較的硬くなるため、「好んでかじられる」ことは少ない素材と言えます。

しかし、リスクが低いからといって安心はできません。竹の最大の弱点は、加圧防腐処理などがされていないケースが多いことです。加えて、地中や土壌に接した状態で放置されると、内部が湿気を帯びてシロアリの侵入路になることも珍しくありません。

また、竹の空洞部分は蟻道(ぎどう)や巣作りの通路として非常に便利な構造であるため、結果的に竹が「加害ルート」として使われ、住宅まで被害が及ぶという流れもあります。

このように、竹は単体で見るとリスクが低い素材に見えますが、「放置された」「埋まっている」「腐朽が進んでいる」といった環境要因によって一気にリスクが跳ね上がる素材でもあります。適切な処理と管理がなされていない場合、木材と同等、それ以上の注意が必要です。


実際に被害が出た竹の事例

竹がシロアリ被害の温床になった具体的な事例は、専門業者の報告からも多数確認されています。特に注目すべきは、地中に埋もれていた竹を通じて、住宅の床下に被害が拡大したケースです。

ある住宅では、数年前にシロアリ予防処理を行っていたにもかかわらず、5年目の点検で和室の床下に異常が見つかりました。調査の結果、地中から床下に向かって複数の竹の枝が侵入しており、その中をヤマトシロアリが通り道として使用していたことが判明しました。竹の中は空洞で湿度も保たれていたため、シロアリにとっては絶好の侵入経路となっていたのです。

このような事例は決して稀ではありません。特に、庭や敷地内に竹が自然に繁殖している、もしくは以前に竹林だった場所に建てられた住宅などでは、地下に残った竹の根や節がシロアリの隠れた侵入口になるリスクがあります。

このケースから得られる教訓は、竹そのものが被害を受けるというより、竹が被害の「引き金」になる可能性が高いということです。竹が原因で床下構造が広範囲に食害されるまで、外部からではまったく兆候が見えないことも多く、定期的な専門点検が極めて重要になります。


枕木や木材との被害比較

庭や外構に使用される素材として、「枕木」と「一般木材」「竹」はいずれもシロアリに関連するリスクを持ちますが、それぞれに特徴と差があります。

まず、枕木は防腐・防蟻処理が施されていることが多いため、他の素材に比べれば耐性は高めです。ただし、防蟻効果は表面処理に依存していることが多く、切断面や地面との接地部分から侵入されるケースもあります。また、枕木が湿気を含みやすい土壌に設置されていると、効果が減退しやすくなるため注意が必要です。

一方、一般木材は無処理のものが多く、シロアリにとって格好のエサになります。特に地面に直接接していたり、風通しが悪い場所に放置された木材は、早期に被害が進行する傾向があります。

そして竹の場合は、見た目には被害が少ないように見えても内部から食害が進行しているパターンがよくあります。空洞構造を利用してシロアリが中を通り道にしたり、湿度が高い状態になると巣の一部として利用されることもあるため、見逃されやすいのが大きな難点です。

このように、素材ごとの「シロアリ耐性」や「加害されやすい条件」は異なるため、設置場所や管理の仕方に応じて素材選びを見直すことが非常に重要です。


シロアリが好む竹の状態とは

シロアリはどんな竹でも好むわけではありません。実際には、「条件が揃った竹」に対してのみ積極的に関わってきます。では、シロアリが好む竹の状態とはどのようなものでしょうか?

最も狙われやすいのは、地中に埋まっていたり、雨水や湿気によって腐朽が進んだ竹です。こういった竹は内部に湿気を含んで柔らかくなっている場合が多く、シロアリが内部に入りやすく、さらには通路としても利用しやすい状態になっています。

また、竹が切断された断面など、加工後に防腐・防蟻処理が施されていない部分も格好の侵入口になります。特に屋外で直射日光や雨風にさらされる環境にある場合、劣化が早く進み、シロアリにとっては「抵抗の少ない食害対象」となります。

加えて、周囲に枯れ木や腐朽木がある環境では、シロアリがすでに近くに生息している可能性があり、竹にまで被害が及ぶ確率が一気に高くなります。

したがって、シロアリが好む竹の状態とは、「湿っていて」「腐朽が進行していて」「無処理で」「他のシロアリエリアと近接している」という複数の要素が重なった状態です。こうした竹材はただの「素材」ではなく、被害拡大の起点になり得るリスク要因として、常に警戒しておくべきです。

シロアリは竹を食べる?防止策も紹介

目次

地中の竹がシロアリの侵入口になる

竹を使ったエクステリアの注意点

竹を庭に放置する危険性

加圧注入材と無処理竹の違い

定期点検と掃除の重要性

地中の竹がシロアリの侵入口になる

一見、目立たない場所にある竹の根や地下茎が、住宅に大きなリスクをもたらすことがあります。特に気をつけたいのが、地中に埋もれた竹がシロアリの侵入ルートになるという点です。

竹は地上に見える部分よりも、地下に広がる「地下茎」が非常に発達しており、長年放置されているとそれが朽ちていきます。この朽ちた地下茎は、内部が空洞になりやすく湿気を帯びる性質を持っているため、シロアリにとっては格好の通路となってしまうのです。

実際に、地中の竹がシロアリの足掛かりとなり、床下や基礎部分まで被害が広がったケースも報告されています。見た目には全く異常がなくても、地中の竹を通って住宅へと加害が進行するため、発見が遅れることが多いのも特徴です。

特に、以前竹林だった土地に建てられた住宅や、庭に竹が自生している場合は、このリスクが高まります。表面を整地していても、地下に古い竹の根が残っていれば油断できません。竹は見えないところで住宅の安全を脅かす“隠れた危険要素”になることがあるため、敷地内の竹の状態には細心の注意を払う必要があります。


竹を使ったエクステリアの注意点

近年、和風のデザインや自然素材の風合いを好む傾向から、竹を使ったエクステリア(外構)が人気を集めています。竹垣や竹フェンス、竹製のオブジェなどは見た目にも美しく、空間を柔らかく演出します。しかし、美観の裏にはシロアリ被害のリスクが潜んでいます。

まず注意したいのは、屋外で使用する竹が雨風や湿気にさらされやすいという点です。水分を含んだ竹は腐食が進みやすく、時間の経過とともにシロアリが侵入しやすい環境をつくってしまいます。また、無処理の竹材は防腐・防蟻性能が備わっていないため、長期間屋外に設置するには適していない素材といえます。

特に、地面に直接設置した竹フェンスや杭はシロアリの侵入口になりやすく、そのまま住宅の基礎へと侵入されることもあります。こうした事態を防ぐには、防腐処理や加圧注入処理が施された竹材を選び、定期的なメンテナンスと交換のタイミングをしっかり管理することが求められます。

また、見た目が綺麗でも内側で劣化が進んでいることも多く、定期点検を怠ると知らぬ間にシロアリ被害が進行していた、というケースも少なくありません。エクステリアとして竹を取り入れる場合は、素材の選び方から設置方法、維持管理に至るまで「シロアリ対策」を前提とした判断が重要になります。


竹を庭に放置する危険性

庭の片隅に積まれた伐採済みの竹や、使わなくなった竹材を「そのまま放置している」という光景は意外と多く見られます。しかし、このような行動にはシロアリ被害を招く重大なリスクが潜んでいます。

放置された竹は時間とともに劣化し、雨水や湿気を吸って内部に水分を含みます。そうなると、竹はシロアリにとって“住みやすく、侵入しやすい”環境へと変わってしまいます。特に乾湿の繰り返しがある日本の気候では、竹の内部に腐朽菌が繁殖しやすく、それがシロアリを引き寄せる大きな要因となります。

さらに、放置された竹の中でシロアリが巣をつくり、そのまま住宅の基礎や床下へと移動していくケースも少なくありません。一見すると庭の隅にあるだけの竹材が、実は被害の発生源となっているという事実に、多くの方は気付きにくいものです。

このような被害を防ぐには、使用しない竹材は早めに処分するか、屋内保管や防虫・防腐処理を行ったうえでの保管が望まれます。庭に竹材を長期間放置することは、単に景観を損なうだけでなく、住宅全体の安全にも大きく関わってくるため、放置は厳禁といえるでしょう。


加圧注入材と無処理竹の違い

竹材を安全に使用するには、「加圧注入材」と「無処理の竹」の違いを正しく理解することが不可欠です。この違いを知ることで、どのような用途にどの竹を使うべきかが見えてきます。

加圧注入材とは、竹材に防腐・防蟻薬剤を加圧して内部までしっかりと浸透させた処理竹のことを指します。この方法によって、表面だけでなく内部まで薬剤が行き渡るため、長期間にわたって虫害や腐朽から保護されるのが特徴です。特に屋外で使用する竹材には、加圧注入処理されたものを選ぶことが強く推奨されます。

一方、無処理の竹は、伐採後に乾燥させただけの状態であり、防虫・防腐性能は一切備わっていません。そのため、屋外や地面と接する場所に使用すると、短期間で劣化が進み、シロアリに狙われやすくなります。また、雨水や湿気によって柔らかくなることで、加害のスピードも加速します。

見た目には違いが分かりづらいものの、加圧注入材と無処理竹では、耐久性・防虫性能に大きな差があるため、価格だけでなく設置環境や使用目的をしっかりと考慮して選ぶことが大切です。特にエクステリアや構造部に使う竹は、「処理済みかどうか」がその後のトラブルを左右する重要なポイントとなります。


定期点検と掃除の重要性

シロアリによる被害は、早期発見と予防が何よりも重要です。中でも「定期点検」と「掃除」は、被害を未然に防ぐための基本かつ効果的な方法です。

まず、点検は専門知識がないと見落としやすい床下や基礎部分、外構素材に使用されている竹材や木材を対象に行うことが望まれます。プロによる点検では、シロアリの蟻道や糞、木材の空洞化など、目に見えにくいサインも見逃さずチェックすることができます。

さらに、日常的な掃除や敷地の整備を通じて、シロアリの好む環境をつくらないことも大切です。庭の不要な木材や竹材を放置しない、湿気がたまりやすい場所を乾燥させる、通風を確保するなどの小さな積み重ねが、長期的な被害予防につながります。

また、見えない場所ほどリスクが潜んでいることを忘れてはいけません。特に、過去に竹林だった場所や、外構に竹を使用している住宅では、想定外の箇所から被害が進行していることもあるため、1年に1回程度の専門点検をルーティン化するのが理想です。

住宅の耐久性を守るためにも、点検と掃除は「面倒な作業」ではなく、「家を守るための防衛手段」として位置付けることが重要です。

シロアリが竹を食べる可能性とその対策まとめ

この記事のまとめです。

  • 竹にもシロアリの栄養源となるセルロースが含まれている
  • 竹は硬く見えても条件次第でシロアリに加害される
  • 空洞構造の竹はシロアリの通路として利用されやすい
  • 地中の竹や竹の根は侵入口として機能することがある
  • 古く乾燥した竹や腐朽した竹は特に狙われやすい
  • 無処理の竹材は防腐性がなくリスクが高い
  • 枕木や他の木材と比較しても油断できない素材である
  • 雨風にさらされる竹は劣化しシロアリの標的になる
  • 使用しない竹を庭に放置するのは被害の原因となる
  • 地中に埋もれた竹の存在がシロアリ被害を招くことがある
  • 加圧注入処理された竹は比較的安全性が高い
  • 竹垣や竹フェンスなどエクステリアでも注意が必要
  • 周囲に腐朽木があると竹への被害リスクが高まる
  • 定期点検と掃除による予防が被害回避に有効である
  • 住宅建設予定地が元竹林の場合は事前調査が不可欠
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この記事を書いた人

名前(愛称): クジョー博士
本名(設定): 九条 まどか(くじょう まどか)

年齢: 永遠の39歳(※本人談)
職業: 害虫・害獣・害鳥対策の専門家/駆除研究所所長
肩書き:「退治の伝道師」

出身地:日本のどこかの山あい(虫と共に育つ)

経歴:昆虫学・動物生態学を学び、野外調査に20年以上従事
世界中の害虫・害獣の被害と対策法を研究
現在は「虫退治、はじめました。」の管理人として情報発信中

性格:知識豊富で冷静沈着
でもちょっと天然ボケな一面もあり、読者のコメントにめっちゃ喜ぶ
虫にも情がわくタイプだけど、必要な時はビシッと退治

口ぐせ:「彼らにも彼らの事情があるけど、こっちの生活も大事よね」
「退治は愛、でも徹底」

趣味:虫めがね集め

風呂上がりの虫チェック(職業病)

愛用グッズ:特注のマルチ退治ベルト(スプレー、忌避剤、ペンライト内蔵)

ペットのヤモリ「ヤモ太」

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